[SY4-2] 地域で過ごす患者さんを支える外来看護活動 ~診療所看護師の働き~
地域包括、継続治療への支援と言う言葉が聞かれて久しい。診療所には様々な事情を抱えつつ、時には前向き、時には後ろ向きに日々患者さんが訪れる。高齢者に関しては介護保険制度が開始後、ケアマネジャーなど地域で患者を支える人々が周りに存在している。しかし困りごとがあった際、「当事者の生き方や性分」「認知機能」「家族関係」「経済的」などの理由から可能なサービスがあってもうまく利用できない人が今なお存在する。働き盛りの世代に関しては通院そのものが困難だったり、専門分化が激しい医療環境の中で「いつ、どこに」受診すればよいのかがわからずに中断してしまったり、重症化した後も立ち往生してしまう患者が少なくない。多様な価値観を持つ患者を前にした時、時代の流れがとても早い中で診療所の看護師には何ができるのか。「横の連携」とは言うもののそれを構築することはたやすい事ではない。「地道に、丁寧に看てゆく」仕組みを構築するためにはどんな志を胸に、何をきっかけに、どんな過程を経て、どう連携し、それをどのように継続させてゆくか。当院の取り組みを紹介して課題に答えるヒントを共有したい。