第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

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ポスター

ポスター1群 在宅療養移行支援①

Tue. Nov 8, 2022 11:30 AM - 12:30 PM ポスター会場 (国際展示場)

座長:村松 裕子

[ポスターM-1-4] 回復期リハビリテーション病棟における脳血管疾患患者の自宅退院支援の実態

-高齢の主介護者に対する退院支援について-

木原 和子1, 塩見 和子2 (1.玉野市民病院, 2.新見公立大学大学院看護学研究科)

Keywords:回復期リハビリテーション病棟、退院支援、脳血管疾患、看護師

【抄録】
【目的】回復期リハビリテーション病棟における脳血管疾患患者の自宅退院支援において、高齢の主介護者に対する回復期リハビリテーション看護師による退院支援の実態について明らかにすることである。【方法】1. 研究対象者:回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハビリ病棟)に勤務している回復期リハビリテーション看護師(以下、回復期リハビリ看護師)2 人。2. 選定方法:回復期リハビリ病棟協会の会員病棟で、回復期リハビリ看護師が在籍しているA 県内の施設に文書で協力の許可を得た上で、研究参加を依頼した。3. インタビュー実施日:2022 年2 月~ 4 月。4. 研究方法:半構造化面接法。1)インタビュー内容:⑴基本属性、⑵インタビュー項目:脳血管疾患により運動障害があり、要介護4、要介護5 レベルの患者の入院から退院までの間に、高齢の主介護者に対して行っている自宅退院支援について、6 項目のインタビューを実施。2)面接回数及び面接時間:1 回、60 分程度。4)面接方法:コロナ禍における感染予防対策のためZOOM で実施。5)分析方法:Berelson の内容分析。6)倫理的配慮:看護部長、調査協力者に文書と口頭で研究目的・意義、研究方法、研究への参加及び途中辞退は自由意思であること、それによる不利益はないこと、研究の協力に同意した後も拒否ができること、プライバシーの確保、個人情報の保護、研究データは本研究目的以外で使用しないこと、研究結果を公表すること等について承諾を得た。【結果】回復期リハビリ看護師は高齢の主介護者の体力や介護力に配慮し、継続可能で無理のない介護生活が送れるよう介入していた。介護指導では主介護者へ具体的に指導を行い、患者の残された機能を最大限に生かし「患者にも頑張っていただく」と表現し、介護の一環としていた。退院後、指導内容が継続できるよう地域・福祉サービスとの連携強化を意識し、特に情報共有は細かく個別性のあるものを作成するよう心掛けていた。また、介護生活の中で孤立を危惧し、高齢の主介護者の家族にも主介護者へのサポートを指導していた。【考察】高齢の主介護者を対象とした調査は多くないため、同調査を継続する必要がある。患者に合わせた自宅環境調整は、高齢の主介護者の生活に変化をもたらすことから、シンプルでわかりやすい生活指導を行っていることが明らかとなった。