第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

口演

口演34群 看護教育~継続教育~

2022年11月9日(水) 12:40 〜 13:40 口演会場4 (102)

座長:長谷川 美穂

[口演M-34-2] 高齢者の術後せん妄に対する取り組み

-看護師の知識向上による行動変容-

小池 久恵, 鈴木 ひろみ (東鷲宮病院)

キーワード:高齢者、術後せん妄

【抄録】
【目的】独自に作成した術後せん妄の資料を使用し勉強会を行い看護師の知識向上を図る。【方法】倫理的配慮として、質問紙調査においては研究の目的等前述の事項を書面で説明し、質問紙への回答をもって同意を得た。質問紙は無記名とし得られた内容は本研究発表以外には使用しない他、個人が特定されることがないように厳重に管理した。・対象:A 病棟看護師21 名・調査期間:2021/6/1 ~ 2021/12/31・データ収集方法:対象者の経験年数、A 病棟で手術を実施した患者の術後せん妄発症数調査、術後せん妄の勉強会を実施し勉強会後に質問紙調査を行い意識・対応の変化を調査した。【結果】質問紙結果では、勉強会前に直感や経験で術後せん妄を判断していたのは86%。勉強会後に対応が変わったと回答したのは72%。術後せん妄を自分の直感や経験で予測している看護師が86%と多く特に臨床経験年数が長い看護師に多く見られた。経験年数で術後せん妄発症リスクを判断する項目においてばらつきがみられた。A 病棟は経験年数が10 年以上の看護師が81%であるが、中途入職者も多く外科経験は5年以内の看護師が57%と多い。対応の変化として術後せん妄のリスクを早期に判断し術後の環境整備や早期離床への働きかけ、訪室の回数の増加などがあった。【考察】術後せん妄の勉強会を行うことで術後せん妄に対しての知識・対応の統一ができ、経験年数による予測・判断の差を減らしていくことができたと考える。