[ポスターS-8-6] ピクトグラムの改良と活用に向けた取り組み
Keywords:ピクトグラム、運用方法、更新、定着
【目的】A 病院で使用していたピクトグラムを改良し、更新しやすい運用方法を決めることでピクトグラムが活用できたか明らかにする。【方法】ピクトグラムは持ち運びできるように改良した。また、対象患者の判断基準、更新や記録などの運用方法を決め、対象者の病棟看護師 23 名に説明した。ピクトグラム使用前後で患者の介助についてアンケート実施し比較した。また、使用後にピクトグラムの更新・活用できたかについてをアンケート実施し単純集計した。対象者の研究参加は自由意思とし、不利益を回避するための配慮を実施した。【結果】ピクトグラムの改良後、担当していない患者の介助をできる人が 57.9%から 84.2%に増加し、全員が「使用しやすい」と回答していた。しかし、介助をスムーズにできなかった人が 5.3%増加した。日勤帯でベッドサイドカンファレンスを行い、ピクトグラムを更新する運用方法について全員が適していると答えているが、31.6%が更新できていなかった。「今後ピクトグラムが定着するか」について「あまり思わない、思わない」が 42.1%だった。【考察】ピクトグラムを改良したことで車椅子乗車時にも使用しやすくなり、ピクトグラムの改良は効果的であったと考える。しかし「忘れた、意識が足りない、定着していない」などの理由から 31.6%がピクトグラムの更新ができていなかった。これは、ピクトグラムの介助方法が最新情報か担当看護師に確認していたため、介助をスムーズにできなかった人が増加したと考える。そのため、毎日カードホルダーに日付を記載し、確実に更新した最新情報であると明確にすることで確認作業が不要となり、介助もスムーズにできると考える。また、定着するかについては「入院時や状態悪化時忘れる、何回もアナウンスすれば定着する、当てはまる対象だけだと抜ける、全員に使用すれば定着する」などの理由から 42.1%が「あまり思わない、思わない」と答えており、ピクトグラムを使用する患者を限定したことが要因の一つと考える。そのためピクトグラムを患者全員に使用し、意識付けのためにピクトグラム一覧表を目に付く場所に表示し、ピクトグラムの更新を毎日アナウンスする必要があると考える。また、リハビリ担当者ともカンファレンスすることで、より患者に適した介助方法を提供することができ、スタッフ全員のピクトグラムへの意識も高まリ定着すると考える。