[口演Y-11-1] 学生看護助手の他部署応援勤務に対する管理者としての課題
―アンケート調査から見えたこと―
Keywords:学生看護助手、応援業務、職場環境の整備
【目的】A病院では2019年度より看護師の負担軽減と夜間急性期看護補助体制加算の取得を目的に、看護学生を16時から22時の間で勤務する夜間看護助手(以下学生看護助手)として導入している。学生看護助手は、7対1病棟へ2~4名程度配置されているが、学生看護助手の勤務可能な日を出勤日としているため、授業、病院実習、試験、帰省などで勤務日に偏りがみられ、複数人勤務する日もあれば、勤務者がいない日もあり、安定した勤務者の確保が課題となった。これに対して、出勤した学生看護助手の中で調整し、勤務者のいない部署へ派遣する他部署への応援業務を実施した。開始後3年が経過し、管理者が応援業務をする学生看護助手に対してどのような支援が必要か検討するため、学生看護助手からアンケート調査し、意見や感想を収集したので報告する。【方法】令和5年1月13日~24日、学生看護助手100名対象に5段階スケールの意識調査を独自で作成し、Webアンケートを実施した。アンケートの回答は自由意志とし、回答内容から個人が特定されないよう配慮した。【結果】学生看護助手100名のうち、意識調査の回答率は59%(59名)だった。配置部署以外の勤務をした学生看護助手は39名だった。看護師や看護助手との連携について「とてもできた」「できた」と回答したのは53%だった。応援業務による役割発揮ができたかについて「とても思う」「思う」と回答したのは37%だった。自由記載で他部署応援勤務を行って感じたことは「部署により業務内容が違う」「物品の位置がわからない」「業務内容を示したリストがない」「看護師さんが忙しそうで声をかけづらい」などがあった。応援体制に関する支援や工夫への意見は「業務を全体的に統一すると良い」「応援先のリーダー看護師を教えてほしい」「応援時間を明確にしてほしい」があった。【考察】アンケート結果から応援先の看護師、看護助手との連携が図りにくい状態や、学生看護助手が他部署での業務を十分に行えていないと感じている現状がわかった。自由記載には看護師との関係性や、部署ごとの業務内容や手順、備品の収納場所の相違などに対する意見があり、さらに調査を進め、応援業務を行う学生看護助手に対する支援を具体化し、職場環境の整備に繋げていくことが課題となった。