第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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口演

口演26群 せん妄への対応

Thu. Nov 9, 2023 9:00 AM - 10:00 AM 第6会場 (G304)

座長:杉本 環

[口演Y-26-3] 脳血管障害の高齢患者に対するレクリエーション時間を取り入れた概日リズムの調整

須田 愛加, 竹内 こころ, 小泉 遥, 乙野 利夏, 菅原 智子 (日立総合病院)

Keywords:概日リズム、脳血管障害、レクリエーション

【目的】脳血管障害の高齢患者に対してレクリエーション(以下レク)を導入することで、概日リズムが整う(夜間21-6時の覚醒/日中7-20時の入眠時間が減少する)か明らかにする。【方法】1)対象:2022年4-2023年3月にA病棟に入院した脳血管障害の65歳以上の患者30名(観察群15名、介入群15名) 2)方法:1)介入群に対し1日30分程度のレク(塗り絵・脳トレ問題等11種類)を検査や身体状況、希望に合わせ2週間実施。2)概日リズムチェック表(夜間の覚醒、日中の入眠時間、身体抑制、点滴の有無、介入群は追加項目としてレク内容・実施時間・自主性と参加度)を独自に作成し、観察群・介入群の覚醒(開眼、発語)・入眠(閉眼、寝息)を1時間毎に2週間観察。3)夜間覚醒・日中入眠時間はマンホイットニーu検定(P<0.05)で分析。介入群のレクに対する自主性・参加度を4点満点で単純集計。倫理的配慮:対象者に事前に研究目的や方法を十分に説明し、参加については自由意志に基づく同意を得た。【結果】レクの実施期間は平均6.5日で、最長10日3名、最短3日1名だった。レク実施の困難要因は、安静度の制限と身体状況が最も多かった。夜間覚醒/日中入眠の平均時間は観察群2.1/1.3、介入群1.6/2.0で有意差は無く、介入群の最短は0.5/0.3、最長は3.7/5.4だった。身体抑制/点滴の平均実施期間は観察群10.5/7日、介入群7.5/4日。介入群の自主性/参加度は平均2.0/2.3点だった。レク困難要因数の上位5名・下位5名を比較すると、夜間覚醒/日中入眠の平均時間は上位1.6/3.2に対し下位1.4/1.7、自主性/参加度は上位1.9/1.9点に対し下位2.2/2.7点であった。【考察】レク実施期間の短さやレク実施の困難要因として、患者の身体状況と診療上の制限が影響していた。介入群と観察群の夜間覚醒/日中入眠に有意差はなく、レク導入による概日リズムへの効果は明らかにならなかった。しかし、少数ではあるがレク困難要因数が少ない患者の方が夜間覚醒/日中入眠の時間はやや短かく、自主性/参加度がやや高かったことから、レクが概日リズムの調整に効果をもたらす可能性もある。今後、症例数を増やして検証することが課題である。【結論】脳血管障害の高齢患者のレク導入による慨日リズムへの効果は明らかに出来なかった。