[口演Y-45-4] 病棟勉強会の活性化に向けた取り組み
―「楽しく身につく勉強会」を目指して―
Keywords:病棟勉強会、参加型、企画書
【目的】看護師が講師となって開催する病棟内勉強会では、講師を担当する看護師は不安や負担感を感じることが多く、内容も形骸化しやすい。今回、病棟内勉強会の活性化を目的として、1) テーマを絞り込む、2) 受講者にわかりやすい工夫をする、3) 参加型の楽しい内容とする、の3 つを軸に「楽しく身につく勉強会」に取り組んだ。この取り組みの成果について報告する。【方法】対象:A 病院一般病棟看護師29 名。期間:令和4 年4 月〜令和5 年2 月。「楽しく身につく勉強会」について研究メンバーより各講師に説明し、3 つの軸を考慮した勉強会の企画・開催を依頼した。勉強会の評価:1)講師による自己評価。講師用自己評価表(8 項目)を作成し、講師15 名に勉強会終了後に評価してもらった。2)受講者への質問紙調査(8 項目)。勉強会(5 回)を受講した看護師延べ79 名に勉強会終了後に質問紙調査を実施した。3)評価結果の集計:講師用自己評価・受講者質問紙調査の結果を集計、分析した。4)倫理的配慮:調査対象者に研究の目的、方法等を口頭及び文章にて説明し同意を得た。【結果】勉強会は「パーキンソン病勉強会」「V60 を触ってみよう!人工呼吸器開始で慌てない装着ポイント」「心不全患者の看護を知ろう!〜心不全のプロフェッショナルへの道〜」「脳梗塞マスターへの第一歩」「かかってこい!排便コントロール」のテーマで5 回開催した。院内採用薬を種類別に分類できるかどうかクイズ形式で回答する、医師へのインタビュー動画やイラストによる病態説明、医療機器実機の組み立てや患者体験など、わかりやすく楽しく参加できる工夫を行った。講師の自己評価は、「テーマに関心を持ってもらえた」「工夫することができた」など4 項目で100%、「楽しく進めることができた」など3 項目で90%以上が「そう思う」と回答した。受講者質問紙調査では、「テーマに関心が持てたか」「分かりやすく工夫されていたか」「楽しく学ぶことができたか」など全ての項目で90%以上「そう思う」の回答であった。【考察】講師が3 つの軸で企画することで、従来の一方通行の講義ではなく、全員が発言したり体験したりする参加型の勉強会を開催することができた。動画やイラストを使った教材など視覚的な工夫も理解しやすい要因となった。受講者より「楽しく身につく勉強会」のねらいにかなった評価が得られ、勉強会の活性化が図れた。