第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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口演

口演46群 継続教育④

Thu. Nov 9, 2023 9:00 AM - 10:00 AM 第11会場 (G319)

座長:本 尚美

[口演Y-46-3] A病院でのキャリアデザイン支援における専門看護師・認定看護師の協働

藤村 賢宏, 岡 佳子, 堤 一樹, 大場 裕司 (飯塚病院)

Keywords:キャリアデザイン支援、協働、専門看護師、認定看護師

【目的】A 病院でのキャリアデザイン支援における専門看護師・認定看護師の協働の実際について報告する。【方法】看護師のキャリアデザインに関するニーズから、専門看護師でキャリアデザイン支援を発案し、具現化に向け、管理者の支援を受けた。専門看護師・認定看護師の専門領域を超えた協働を図るため、認定看護師会議で支援目的や目標などを説明後、活動に賛同する有志を募りワーキンググループを編成した。月に1 度、協議を重ね、支援方法は、誰もが気軽に参加し、自由に語り合うことができるように「交流会」という形式で開催した。学会発表に際し、ワーキンググループメンバー(以下、ワーキングメンバー)より同意を得た。【結果】ワーキンググループは、慢性疾患看護、精神看護、急性・重症患者看護専門看護師の3 名、慢性呼吸器疾患看護、乳がん看護、がん化学療法看護認定看護師の4 名、WOCN 1 名で編成した。交流会について検討する際、専門看護師は、現場の看護師が自身でキャリアデザインを描けるように支援するという目的に重点を置いたが、認定看護師らは、アウトカムの指標、目標とするスペシャリスト養成の人数に重点を置いていた。双方で目的の共有が図れていると捉えていたが相違を認めたため、再度、話し合いの場を設け、共通認識につなげることができた。それを機に交流会に向けて、各々が連携しながら役割分担や各部署への広報など積極的に運営に携わる姿がみられた。ワーキングメンバーからは、「他のスペシャリストが何を大切に実践し、どのようにキャリアを積み重ねてきたのかを知る良い機会になった」「これから支援で困った時は、専門領域以外のスペシャリストに相談しようと思った」「お互いに声がかけやすくなった」などの意見が聞かれ、ワーキングメンバー以外の認定看護師からも運営への参画の希望が聞かれた。【考察】キャリアデザイン支援において、ワーキングメンバーで活動の軸となる目的を合わせ、共通認識につなげるために対話を重ねるなかで相互理解が深まり、専門領域を超えた協働につながったと考える。中村らは、「協働において人と人との間で起こる情緒的な交流やその交流から生まれてくる親和性が重要である」と述べている。交流会の企画・運営を通して、臨床実践以外の場においてもスペシャリストが互いに関わり、親和性を高めることで、お互いの役割や特性を活かした協働につながっていくと考える。