[ポスターY-4-1] 夜間学生アルバイト導入による看護職員の夜勤業務の負担軽減に関する実態調査
Keywords:学生アルバイト、夜勤業務、負担軽減
【目的】看護職の職場環境改善のため、2010年に診療報酬改定で急性期看護補助体制、2012年には、夜間急性期看護補助体制加算が新設された。現場では、看護職員から看護補助者へのタスク・シフティングと協働が推進されているが、約7割を超える病院が看護補助者不足と考えている。A大学病院では、2021年から夜間看護補助として学生アルバイトを導入した。特定機能病院入院基本料の一般病棟7対1看護体制の病棟(以下、7対1看護体制病棟とする)へ学生アルバイトを配置することにより、看護職員の夜勤業務の負担軽減につながっていくのではないかと推察する。これまで看護補助アルバイトを行う看護学生を対象とした研究はあるが、受け入れ側の看護職員の業務の負担軽減に関する研究はない。本研究は、夜間学生アルバイト(以下、学生アルバイト)を配置した7対1看護体制病棟の看護職員の夜勤業務の負担軽減の有無等について調査し、今後の看護職員の夜勤負担軽減の一助とすることを目的とする。【方法】(1)研究デザイン:後ろ向き量的研究(2)研究方法:無記名アンケート調査(3)研究対象:学生アルバイト受け入れ病棟の夜勤業務を行っている看護職員(4)倫理的配慮:研究説明文書に無記名アンケートであるため、個人が特定されないこと、提出後は個人が特定できない為、同意撤回ができないことを記載した。またアンケートに回答しない場合でも対象者に不利益が生じないことを記載した。(5)分析方法:アンケート結果をもとに、学生アルバイト導入に伴う病棟看護職員の夜勤業務に関する負担軽減について分析した。自由記述部分は質的に検討した。【結果】アンケート回収率は51.5%であった。学生アルバイトは、提示した14項目の業務全て行っていた。そのうち、8割以上の看護職員が負担軽減していると思う・どちらかといえばそう思うとしたのは、病床及び病床周辺の清掃・整理、リネン類の管理、診療材料の補充・整理等の5項目であった。また、学生アルバイトが夜勤にいることで、せん妄や認知症患者への対応が今まで以上にできるようになったと思う・どちらかといえばそう思うと7割以上の看護職員が回答した。一方、学生アルバイトの出勤日に偏りがあり、一定にしてほしいという意見があった。【考察】学生アルバイトの一部の業務については看護職員の夜勤負担軽減につながっていると考えられた。