第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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ポスター

ポスター41群 安全・安楽への支援②

Thu. Nov 9, 2023 9:00 AM - 10:00 AM ポスター会場 (G1-G4)

座長:榑松 久美子

[ポスターY-41-1] 禁煙成功者の禁煙動機と継続理由を知る

石川 志津子, 加茂 早代 (川崎幸クリニック)

Keywords:禁煙開始理由、禁煙継続、禁煙方法、自己効力感

【目的】禁煙に成功し継続できている患者が、何をきっかけに禁煙を考えどのような方法で禁煙継続できたかを明らかにする。【方法】A クリニックに通院しており過去に喫煙していて現在禁煙している20 歳以上の男女を対象に、了承を得た来院患者にアンケート用紙を配布し回答を得た。X2 検定を用いて分析し有意水準P < 0.05 とした。アンケート用紙への記載は自由意志、無記名とし研究協力依頼の説明書も同時に配布し回収をもって同意を得たものとした。【結果】回収したアンケート用紙126 名中101 名(男性67 名女性34 名)から有効回答を得た(有効回答率約80%)平均年齢64.1 歳アンケート項目は年齢、性別、喫煙開始年齢、喫煙期間、禁煙成功年齢・方法、禁煙をしようと思った理由、禁煙を継続できている理由、禁煙中に周りの人の言葉や振る舞いで心に残った事の有無である。禁煙開始の理由の上位は病気になった・症状が出た29.0%タバコの煙が嫌11.0%家族の勧め9.9%喫煙者への風潮が厳しい8.9%妊娠6.9%(女性34 名回答中)となった。禁煙成功時の年齢20 代から80 代の各年代との有意差はなかった。禁煙方法は1 回、複数回の挑戦で成功した回答者ともに何も使用せず我慢したという回答者が73.2%であった。禁煙を継続できている理由は健康のため51.5%自分の意志・決意が強かった22.8%同居している人の健康のため9.9%と続いた。禁煙成功時の年齢20 代から80 代の各年代との有意差はなかった。【考察】禁煙開始理由は自分自身の健康上の理由が最も多く、喫煙による健康被害について意識をしていると考える。病気になった又は症状が出たが最も多かったが、家族の勧め、家族の健康のため、自身の健康や妊娠、家族に関する理由についてのものが53.4%を占めた。各年代において有意差がみられなかったのはすべての年代に共通して健康を意識している結果である。家族のためという理由についても受動喫煙による健康被害に対して配慮する気持ちが働いたと考える。禁煙継続理由として健康のための理由以外では、自分の意志・決意が強かったと答えた回答者もいた。この回答者は自己効力感が高いと考え自己効力感を高めた要因として禁煙中に周りの人の振る舞いや言葉で心に残ったことの「ほめられた」経験も影響し、ほめられたことにより禁煙への意欲がさらに高くなったと考える。