第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

講演情報

ポスター

ポスター9群 ポストコロナ社会の看護への示唆~家族看護①~

2023年11月8日(水) 10:30 〜 11:30 ポスター会場 (G1-G4)

座長:松沼 早苗

[ポスターY-9-2] コロナ禍における面会制限に対する家族看護

―満足度向上むけた取り組み―

青谷 つかさ, 大野 千恵, 佐藤 早苗, 中川 楓 (田川市立病院)

キーワード:患者シート、面会制限、コロナ禍

【目的】A病院では新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、面会が制限されリモート面会を導入したが、家族から面会ができない事で患者の現状が分からず不安の声が多くなった。コロナ禍における面会制限に対する不安軽減のために、リモート面会に加え、家族が患者の現状を把握できるような独自の患者シートを作成し使用する事で家族の満足度向上を図る。【方法】患者の家族に対しA病院B病棟独自の面会制限に対するアンケート調査を実施。食事やADLなど質問が多かった内容が【結果】<面会制限について>患者シート使用前アンケートでは「満足」「やや満足」と答えた家族は45 名中16 名35.6%、「不満」「やや不満」と答えた家族は45 名中29 名64.4%であった。患者シート使用後アンケートでは「満足」「やや満足」と答えた家族は28 名中12 名42.9%、「不満」「やや不満」と答えた家族は28 名中16 名57.1%であった。<リモート面会について>患者シート使用前アンケートでは「満足」「やや満足」と答えた家族は45 名中18 名40%、「不満」「やや不満」と答えた家族は45 名中18 名40%、回答なしは45名中9 名20%であった。患者シート使用後アンケートでは「満足」「やや満足」と答えた家族は28 名中18 名64.3%、「不満」「やや不満」と答えた家族は28 名中7 名25%、回答ないは28 名中3 名10.7%であった。<患者シートの満足度について>「満足」「やや満足」と答えた家族は28 名中28 名100%であった。自由記載では「病院に来られない家族にも写真を見せる事ができた」「リモート面会では、いつもベッドで寝ているのでリハビリや食事を食べている様子が見られて嬉しい」との意見があった。【考察】リモート面会や独自の患者シートでは面会制限に対する家族の満足度向上は図れなかったが、コロナ禍における面会制限に対する独自の患者シートの活用は、患者の入院生活を視覚的に捉える事ができるため家族が患者情報を得るツールとして有効である。