特別企画1-2 新興感染症の発生に備え看護提供体制を考える―日本看護協会研究助成事業 調査研究報告―

[SK1-2-2] 新型コロナウイルス感染症の更なる波に向けた保健所の体制整備の充実に関する調査

加藤 典子¹, 村嶋 幸代², 宮﨑 紀枝³, 古田 加代子⁴, 森永 裕美子⁵, 高橋 香子⁶, 田村 麻里子⁷ (1.大分県立看護科学大学看護学部教授, 2.大分県立看護科学大学, 3.長野県立大学, 4.愛知県立大学, 5.岡山県立大学, 6.福島県立医科大学, 7.常磐大学)

【抄録】
　新型コロナウイルス感染症では逼迫した保健所業務に対応するため、管内の市町村に支援を求める保健所もあった。しかし、これらについては十分に明らかになっていないことから、保健所支援の実態と課題を明らかにすることを目的に、令和４年10 月から11 月に質問紙調査及びインタビュー調査を実施した。
　質問紙調査は、新型コロナウイルス感染症で保健所を支援した8 都道府県を選定し、管内の市町村を対象に、支援内容、支援を行う上での事前の準備、支援中困難だったこと、支援経験の保健師活動への活用などについて調査を行った。また、課題や対応を深堀りするため、これらの8都道府県の市町村の調査結果、または統括保健師に相談し、保健所と市町村との連携が図れていた保健所と管内の市町村を各1 か所選定し、保健所には市町村への支援を依頼したきっかけや支援を受けるにあたっての体制整備の課題などについて、市町村には保健所支援による成果や困難な点とその解決策などについてインタビューを行った。
　当日の発表では、これらの調査結果を報告する。