[OJ-2-5] 口述発表:高齢期 2当施設でのLIFE効率化に向けた取り組み
【はじめに】
令和3年度の介護保険改定により,自立支援,重度化防止に資する質の高いサービス提供の推進を目的とし,科学的介護情報システム(以下LIFE)のデータ提出とフィードバックの活用が求められている.
令和3年2月に各職種の代表が集まりLIFEプロジェクトチームを立ち上げ,週に1回LIFEの運用方法や課題の解決策を話し合った.導入時は,入力に時間がかかる,業務が終わらないなどの課題が上がり,解決に向けて取り組んだ.作業時間が削減し,LIFEの効率化が図れたので報告する.
【方法】
問題点を把握するため,入力担当者35名にアンケートを4月に実施し,現在の状況と職員が感じていることを集計した.フィッシュボーン分析を用いて,問題の抽出を行った.方法・人間・材料・環境の4つのカテゴリーに分けて,LIFE入力に時間がかかる要因を整理した.
4ブロックチャートを用いて,取り組みが容易で,最も効果の高い解決策に取り組むことにした.①早く業務に慣れるように,各職種でLIFE入力担当者を選出した②LIFEでは疾患名,ADL,在宅復帰の有無など,重複する項目が多いため,項目ごとに入力職種を決め,基本項目を基準とした③入力のルールを明確にし,マニュアルを各職種で作成した④科学的介護の基本項目は,確認作業に時間がかかるため,データ提出チェック表を作成した.
10月末に再度アンケートを実施し,4つの解決策が有効であったのか検証した.また,入力担当者の残業時間やLIFEの算定についても検証材料とした.
【倫理的配慮,説明と同意】
ヘルシンキ宣言に基づき,説明を行い,同意を得られた入力担当者に行った.
【結果】
アンケートより①新規利用者の情報収集,入力,チェックの合計時間が4月に比べ,約50%削減できた②入力時間が減り,業務時間内に行え,LIFEに対する負担感が減ったとの意見が多かった.
入力担当者の残業時間は,4月に比べ,10月は合計169.8時間削減した.特にリハビリ職種は,4月は合計225.8時間と多かったが,10月は合計91.0時間と大きく削減できた.
4月よりLIFE提出による加算を算定し科学的介護推進体制加算(Ⅱ),排せつ,褥瘡,口腔機能,リハビリ計画書,5月より自立支援体制加算,10月より通所の栄養マネジメント加算を算定.
通所リハビリ,訪問リハビリでは,4月より順次リハビリ会議を行い,通所70%,訪問100%の利用者にリハビリマネージメント加算B(ロ)を算定している.
【考察】
令和3年度の介護保険改定は,LIFE元年と言われ,3月に全国老人保健施設協会よりオンラインで説明会が開かれた.情報が十分でない中で,初めてのことに対して,職員の不安や負担感が大きかった.問題点を把握するため,アンケートを実施し,4つの解決策を行い,入力時間の削減,負担感の軽減,アセスメントの統一化,データ提出の時間短縮が図れ,LIFEの効率化が行えた.今回,早目にプロジェクトチームを作り,多職種連携で課題に取り組んできたことが結果につながったと考える.
また,介護老人保健施設では,利用者の生活全体を見ていくので,LIFEのフィードバックを,ケアプランや各計画書にしっかりと反映させて行くことが必要である.多職種で連携し,PDCAサイクルに応じた質の高いサービス提供を行っていきたいと考える.
令和3年度の介護保険改定により,自立支援,重度化防止に資する質の高いサービス提供の推進を目的とし,科学的介護情報システム(以下LIFE)のデータ提出とフィードバックの活用が求められている.
令和3年2月に各職種の代表が集まりLIFEプロジェクトチームを立ち上げ,週に1回LIFEの運用方法や課題の解決策を話し合った.導入時は,入力に時間がかかる,業務が終わらないなどの課題が上がり,解決に向けて取り組んだ.作業時間が削減し,LIFEの効率化が図れたので報告する.
【方法】
問題点を把握するため,入力担当者35名にアンケートを4月に実施し,現在の状況と職員が感じていることを集計した.フィッシュボーン分析を用いて,問題の抽出を行った.方法・人間・材料・環境の4つのカテゴリーに分けて,LIFE入力に時間がかかる要因を整理した.
4ブロックチャートを用いて,取り組みが容易で,最も効果の高い解決策に取り組むことにした.①早く業務に慣れるように,各職種でLIFE入力担当者を選出した②LIFEでは疾患名,ADL,在宅復帰の有無など,重複する項目が多いため,項目ごとに入力職種を決め,基本項目を基準とした③入力のルールを明確にし,マニュアルを各職種で作成した④科学的介護の基本項目は,確認作業に時間がかかるため,データ提出チェック表を作成した.
10月末に再度アンケートを実施し,4つの解決策が有効であったのか検証した.また,入力担当者の残業時間やLIFEの算定についても検証材料とした.
【倫理的配慮,説明と同意】
ヘルシンキ宣言に基づき,説明を行い,同意を得られた入力担当者に行った.
【結果】
アンケートより①新規利用者の情報収集,入力,チェックの合計時間が4月に比べ,約50%削減できた②入力時間が減り,業務時間内に行え,LIFEに対する負担感が減ったとの意見が多かった.
入力担当者の残業時間は,4月に比べ,10月は合計169.8時間削減した.特にリハビリ職種は,4月は合計225.8時間と多かったが,10月は合計91.0時間と大きく削減できた.
4月よりLIFE提出による加算を算定し科学的介護推進体制加算(Ⅱ),排せつ,褥瘡,口腔機能,リハビリ計画書,5月より自立支援体制加算,10月より通所の栄養マネジメント加算を算定.
通所リハビリ,訪問リハビリでは,4月より順次リハビリ会議を行い,通所70%,訪問100%の利用者にリハビリマネージメント加算B(ロ)を算定している.
【考察】
令和3年度の介護保険改定は,LIFE元年と言われ,3月に全国老人保健施設協会よりオンラインで説明会が開かれた.情報が十分でない中で,初めてのことに対して,職員の不安や負担感が大きかった.問題点を把握するため,アンケートを実施し,4つの解決策を行い,入力時間の削減,負担感の軽減,アセスメントの統一化,データ提出の時間短縮が図れ,LIFEの効率化が行えた.今回,早目にプロジェクトチームを作り,多職種連携で課題に取り組んできたことが結果につながったと考える.
また,介護老人保健施設では,利用者の生活全体を見ていくので,LIFEのフィードバックを,ケアプランや各計画書にしっかりと反映させて行くことが必要である.多職種で連携し,PDCAサイクルに応じた質の高いサービス提供を行っていきたいと考える.