[PH-3-5] 診療参加型実習における精神科作業療法チェックリストの作成
【緒言】
本学では近年,臨床実習(3年次)ならびに応用臨床実習(4年次)において,クリニカル・クラークシップ(以下,CCS)方式を導入してきたが,CCS方式での実習指導がより効果的となるために,作業療法学生(以下,学生)自身が実習への参加の仕方,実習指導の受け方,チェックリストの使い方など理解している必要がある.このチェックリストは従来身体領域での使用を想定し作成されたもので,精神領域を想定した内容のものではなかった.そこで今回は精神領域の診療参加型実習におけるチェックリストの作成を試みたのでその内容について報告する.
【目的】
次の2点を考慮したチェックリストの作成を試みた.内容を確認することで,精神領域の作業療法における支援内容の理解が促される.対象者への必要性やおよぼす効果が実感できるである.このチェックリストを用い実習前の指導場面において,精神領域の作業療法部門の業務内容・実習への参加の仕方・実習指導の受け方・チェックリストの使い方を指導することで,学生自身が臨床に関わる医療従事者であることの理解を促すこと.また実習中の指導場面では,基本的態度・臨床技能・臨床思考過程に分類して構成されており,一連の作業療法プロセスを指導者(以下,CE)とともに確認できる内容になっている.
【方法】
本学で従来使用してきた実習チェックリスト,作業療法マニュアル73精神科作業療法を元に本学精神科チェックリスト検討メンバーにて内容を検討した.
【結果】
チェックリストは3つの項目で構成されている.基本的態度,臨床技能,臨床思考過程である.その内容について基本的態度の項目は,「適切な身なり」「挨拶・自己紹介」「職員に対する礼節のある言葉遣い・態度」「患者に対する礼節のある言葉遣い・態度」「時間・期限の厳守」「指導者からの指示の遵守」「指導者への連絡・相談・報告」「自身の適切な生活管理」「自己評価,自身の行動目標設定および修正」「自身の目標達成するための具体的な取り組み」「守秘義務,個人情報の取り扱いについての配慮」「記録物の管理についての理解」「掃除,整理整頓」が含まれている.臨床技能の項目には「基本事項(施設・サービスシステムの理解と衛生管理・医療安全)」「情報収集・評価(間接的・直接的情報収集)」「介入プログラムの実施」として「心身機能・構造へのアプローチ」「活動と参加へのアプローチ」「環境因子へのアプローチ」「各種療法・支援」「各精神疾患・認知症へのアプローチ」が含まれている.臨床思考過程の項目は「評価項目の決定」「目標の設定」「問題点の抽出」「全体像の把握と課題の焦点化」「介入プログラムの立案」「介入結果の検証」が含まれている.
【考察】
今後は今回作成した精神領域の診療参加型実習におけるチェックリストを2023年度の臨床実習と応用臨地実習で試用導入した上で,実習先の臨床教育者と学生の両者に試用状況や改善点などの意見を聴取し,2024年度完成版導入に向け改訂する予定である.また,このチェックリストを用いることで実習前のオリエンテーションや学内講義教材としても使用することを想定している.
本学では近年,臨床実習(3年次)ならびに応用臨床実習(4年次)において,クリニカル・クラークシップ(以下,CCS)方式を導入してきたが,CCS方式での実習指導がより効果的となるために,作業療法学生(以下,学生)自身が実習への参加の仕方,実習指導の受け方,チェックリストの使い方など理解している必要がある.このチェックリストは従来身体領域での使用を想定し作成されたもので,精神領域を想定した内容のものではなかった.そこで今回は精神領域の診療参加型実習におけるチェックリストの作成を試みたのでその内容について報告する.
【目的】
次の2点を考慮したチェックリストの作成を試みた.内容を確認することで,精神領域の作業療法における支援内容の理解が促される.対象者への必要性やおよぼす効果が実感できるである.このチェックリストを用い実習前の指導場面において,精神領域の作業療法部門の業務内容・実習への参加の仕方・実習指導の受け方・チェックリストの使い方を指導することで,学生自身が臨床に関わる医療従事者であることの理解を促すこと.また実習中の指導場面では,基本的態度・臨床技能・臨床思考過程に分類して構成されており,一連の作業療法プロセスを指導者(以下,CE)とともに確認できる内容になっている.
【方法】
本学で従来使用してきた実習チェックリスト,作業療法マニュアル73精神科作業療法を元に本学精神科チェックリスト検討メンバーにて内容を検討した.
【結果】
チェックリストは3つの項目で構成されている.基本的態度,臨床技能,臨床思考過程である.その内容について基本的態度の項目は,「適切な身なり」「挨拶・自己紹介」「職員に対する礼節のある言葉遣い・態度」「患者に対する礼節のある言葉遣い・態度」「時間・期限の厳守」「指導者からの指示の遵守」「指導者への連絡・相談・報告」「自身の適切な生活管理」「自己評価,自身の行動目標設定および修正」「自身の目標達成するための具体的な取り組み」「守秘義務,個人情報の取り扱いについての配慮」「記録物の管理についての理解」「掃除,整理整頓」が含まれている.臨床技能の項目には「基本事項(施設・サービスシステムの理解と衛生管理・医療安全)」「情報収集・評価(間接的・直接的情報収集)」「介入プログラムの実施」として「心身機能・構造へのアプローチ」「活動と参加へのアプローチ」「環境因子へのアプローチ」「各種療法・支援」「各精神疾患・認知症へのアプローチ」が含まれている.臨床思考過程の項目は「評価項目の決定」「目標の設定」「問題点の抽出」「全体像の把握と課題の焦点化」「介入プログラムの立案」「介入結果の検証」が含まれている.
【考察】
今後は今回作成した精神領域の診療参加型実習におけるチェックリストを2023年度の臨床実習と応用臨地実習で試用導入した上で,実習先の臨床教育者と学生の両者に試用状況や改善点などの意見を聴取し,2024年度完成版導入に向け改訂する予定である.また,このチェックリストを用いることで実習前のオリエンテーションや学内講義教材としても使用することを想定している.