The 11th Annual Conference of Japan Primary Care Association

Sessions

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シンポジウム

[S1] Promotion Strategy of the Regional Comprehensive Care System using by the AI & ICT in remote island and place.

Sat. Aug 29, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル2

企画責任者・座長:中村 浩士(呉医療センター・中国がんセンター)

[開催の目的]
地域包括ケアシステムの推進

[概要]
ICT による医療オペレーションシステムの改革、ビッグデータやリアルワールドデータを活用した臨床研究、個別化医療を目指したマスカスタマイゼーションや地域におけるオンライン/遠隔医療等も急速に進んでいる。AI にビッグデータを与えることにより、単なる情報解析だけでなく、複雑な医療判断を伴う医療行政や福祉サービスの提供が可能となるとともに、様々なヘルスケアの解決に資することも期待されている。本シンポジウムでは、こうした第 4次産業革命の概要や現時点における医療状況等について確認するとともに、IoT ウェアラブルデバイス × AI による地域包括ケアシステムの推進戦略を討議したい。

【全体抄録】
国内の離島へき地では、人口減少、医師不足などにより、現状の医療提供体制を維持することが年々厳しくなってきている。離島へき地においても、住み慣れた地域で最後まで自分らしく安心して暮らし続けるために、ICTの利活用が期待されている。近年、医療オペレーションシステムの改革、AIを用いたビッグデータやリアルワールドデータの解析、個別化医療を目指したマスカスタマイゼーション、IoTウェアラブルデバイス、オンライン診療を含む遠隔医療など、医療分野における情報通信技術は急速に発展している。しかし、これらの医療用先進技術や臨床データが離島へき地において十分に利活用されているとは言い難い。本シンポジウムでは、離島へき地におけるICT利活用の現状や課題を共有し、オンライン診療やウェアラブルデバイス等を用いた地域包括ケアシステムの推進の為のデジタル戦略を提案したい。

シンポジウム

[S2] How to develop the department of general medicine

Sat. Aug 29, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル3

企画責任者・司会:大杉 泰弘(藤田医科大学 総合診療プログラム/豊田地域医療センター 総合診療科)

[開催の目的]
2018 年 4 月総合診療専門医プログラムが開始され、全国の病院で総合診療科やプログラ ムの立ち上げが増加しております。しかし、私達医師は組織の立ち上げや運営について体系的に学ぶ機会はなく、手探りで行っていることが多いのではと思います。今回病院において総合診療科やプログラムの立ち上げを行った施設や責任者のノウハウを設立期・運営期・維持期に分けて共有しワークショップを行いたいと思います。具体的な内容としては、 人材の確保マネジメント・お金周り・病院内での立ち振舞・組織構造の構築・理念/ビジョンの構築・医師のスキルなどについて学びを得られるものとしたいと思います。

[概要]
総合診療科の中で、1.大学病院・大病院の総合診療科(総合内科)の立ち上げと、2.中小病院における総合診療科(家庭医療科)の立ち上げの2つに分けてディスカッションをしていきます。まず、飯塚病院の井村洋副院長に飯塚病院という 1,000 床を超える大病院の総合診療科の立ち上げ・運営について発表いただき、大杉が豊田地域医療センター(150 床)の中小病院の総合診療科の立ち上げ・運営について発表します。
次に、参加者に1,2の興味のある側に分かれていただき、ディスカッションを行い、最後に全体で討論と質疑を行います。
現在、総合診療科の立ち上げや拡大をしている方、今後検討されている方に参加していただきたく、学生から病院管理者の方まで幅広く参加できる形にしたいと思います。

シンポジウム

[S3] “Cancer care through collaboration of generalists and oncologists in Reiwa era.”

Sat. Aug 29, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル4

企画責任者:瀬尾 卓司(国立国際医療研究センター病院)、座長:東 光久(JA福島厚生連 白河厚生総合病院 総合診療科)、瀬尾 卓司(国立国際医療研究センター病院 乳腺腫瘍内科)

[開催の目的]
総合診療外来には様々な患者が受診する。鑑別診断に悪性疾患が挙がることが少なくない。悪性疾患が疑われた場合には可及的速やかな原発巣検索を求められる。
治療の発展により、がんサバイバーが増えている。専門医療機関で治療後、地域に逆紹介されることも多く、小児のトランジションも含め、晩期合併症の診療・二次がんの検診を担える医師の育成が急務である。
がんゲノム医療の普及により保因者のサーベイランスや予防医療のニーズが増すことが予想される。
小児から高齢者、患者家族も診療対象とする総合診療医が、ターミナルの患者・家族のケアに加え、がん患者・サバイバーの健康管理を腫瘍内科医と連携して行うことでがん診療の質向上に貢献できるはずである。
本シンポジウムを通じて、令和の新時代に相応しい、総合診療医と腫瘍内科医が協働してがん診療の未来を創るスタートにしたい。

[概要]
腫瘍内科医からみたがん医療と総合診療の連携
腫瘍内科医の視点から総合診療医へ期待している診療と現状を話す。
原発不明癌に出会ったときに総合診療医は何をすべきか:総合診療医から腫瘍内科医へのバトンリレー
専門診療科がない原発不明癌。どこまで検索をして原発不明癌と診断するのか?どのタイミングでコンサルトをするか?総合診療医が行う原発不明がん診療を紹介。
がんサバイバーの長期フォローアップ:腫瘍内科医から総合診療医へのバトンリレー がん治療後は晩期障害や二次がんの検診が必要。がんサバイバーのケアを腫瘍内科医から提案する。
ゲノム医療と総合診療:二次的に遺伝性腫瘍所見が見つかったとき、家系員をどうフォロ ーするのか?
遺伝子パネル検査が保険適応となった。家族を診療対象としている総合診療医にもその波が押し寄せている。総合診療医にどう影響するか?
総合診療医からみたがん医療の現状と課題
総合診療医の視点からがん診療の現状とこれまでの専門医との期待のギャップを明確にする。

シンポジウム

[S4] Do you know pharmacist's work? - After you prescribed

Sat. Aug 29, 2020 1:00 PM - 2:30 PM チャンネル2

企画責任者:押切 康子(御代の台薬局品川二葉店)、座長:石橋 幸滋(石橋クリニック)、坂口 眞弓(みどり薬局)

[開催の目的]
2019年夏期セミナーに薬剤師として参加しました。その折、参加されていた若手医師の方から、学校では薬剤師が何をする人か教えてくれない、初期研修や後期研修でもほぼ関わることがない。「かかりつけ医」って言葉はよく使うけど、「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」って言葉は大学でも、研修医になっても習ったことがなく、聞いたことがない。本学会では、プライマリ・ケア認定薬剤師の育成が行われ、多職種連携・協働に力を発揮したいと薬剤師は考えています。しかしながら、同じ学会の若手の医師の皆さんに薬剤師の業務や処方箋を交付されたあとのことを理解していただけかなければ、将来の協働ができない!!という危機意識から、薬剤師についてもっと知っていただきたい!という思いから本シンポジウ ムを企画いたします。

[概要]
4 名のシンポジストから薬剤師の業務内容、医師が受けてきた教育の一部について紹介させていただく。薬局薬剤師より薬剤師の仕事について、処方箋を受け取ったのちの業務、 かかりつけ薬剤師のこと、OTC医薬品の販売や健康サポート薬局について紹介する。若手医師の方から、教育で薬剤師のことに触れられていない現状とご自身の中での薬剤師に対する疑問などを伝えていただく。病院薬剤師から病院での薬剤師の業務や医師とのかかわりについて紹介いただく。在宅支援診療所薬剤師から在宅現場で医師と協働されている工夫と医学生への薬局研修についてお知らせいただく。全体討論の場ではフロアで参加されている医師の立場から薬剤師に対する疑問などを整理し、討議したいと考えている。ベテラン医師である座長の経験を踏まえて今後の医師との協働のあり方を提示したい。今後の協働を検討する上で多くの医師、薬剤師の方にご参加いただきたい。

シンポジウム

[S5] Proposal for future medicine by introducing Nurse Practitioners

Sat. Aug 29, 2020 4:30 PM - 6:00 PM チャンネル3

企画責任者・座長:久保 徳彦(国立病院機構 別府医療センター 総合診療科)、座長:志水 太郎(獨協医科大学 総合診療医学)

[概要]
超高齢社会、医療の高度化、在宅医療の推進などを背景に、2014 年に医療介護総合確保推進法が成立し、「特定行為に係る看護師の研修制度」が創設された。実践的な理解力や思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる 38 行為を、厚生労働省が特定行為と指定した。研修を受けた看護師は手順書下で特定行為を行うことが認められており、特定行為研修を一つでも受けた看護師は特定看護師とされるが、 大学院修士課程で幅広く複数の特定行為研修を受け、資格認定試験に合格すると診療看護師の資格が与えられる。
米国の診療看護師は 1965 年に誕生し 50 年以上の歴史があり、大学院修士課程で資格を取り、医師と協働して患者を診療し処方を含む医行為を実施している。本邦の診療看護師は米国の診療看護師同様の活動はできないが、医師と連携し診療に携わり、病態生理学や薬理学の知識とフィジカルアセスメント能力を身につけ、特定行為を実施する技術をもつ。現在日本では、クリティカル領域とプライマリ領域(老年・小児)の診療看護師がおり、 様々な症状や疾患をもつ患者に対し、医師と連携し生活モデルを重視した医療の提供ができる。今後、医師と診療看護師がチームで連携し活動することにより、診療全体が効率的に動くと考えられる。
私共は、第 9 回・第 10 回本学会学術集会にて診療看護師の活動内容を伝えるシンポジ ウムを開催してきたが、今後は診療看護師の導入に向けた戦略を議論し、可能性を探っていく。本シンポジウムでは、はじめに診療看護師について総論的解説をいただく。次に大学病院、市中病院、離島、老健施設での今後の導入に向けてご講演をいただき、最後に医師の立場からご講演をいただく予定である。
本シンポジウムにて議論した内容を参考に、各施設で診療看護師の導入を検討し、将来的な導入に繋がることを願っている。

シンポジウム

[S6] The Value of International Exchange to help develop global perspectives for Young Doctors

Sat. Aug 29, 2020 4:30 PM - 6:00 PM チャンネル4

企画責任者・座長:朝倉 健太郎(健生会 大福診療所)、座長:吉田 伸(飯塚頴田家庭医療プログラム)、小林 直子(富山市まちなか診療所)

[開催の目的]
高齢化やグローバリズムの波を受ける中、各国の医療を支えるプライマリ・ケアの役割はますます大きく変化しています.当学会では、英国家庭医学会(RCGP)、韓国家庭医学会 (KAFM)、シンガポール家庭医療学会(CFPS)との協働事業としてプライマリ・ケア交換留学プロジェクトに取り組み、毎年、数名の若手総合診療医らに短期訪問、学術大会での発表の機会などを提供してきました.また、各国から派遣された海外若手医師らは、全国の 総合診療研修施設で日本の現状を見聞し、相互交流を深めてきました.本事業の目的は、 若手医師らが Global perspectives を涵養することを推進し、同時に短期留学で得た渡航経験・受け入れ経験を組織的に共有、当学会の専門職育成や対外活動のあり方に組み込んでいくことです.本企画では、交換留学経験者たちの学びを皮切りに、国際医療の推進、 Think globally, Act locally の実践のあり方について議論したいと思います.

[概要]
企画前半は、日英・日韓・日星各プログラムの派遣者、日本を訪れた外国人若手医師のポスター発表を通して、彼らが何に興味関心を示し、何を学んだのか双方向に議論を行います.後半はパネルディスカッション形式とし、若手医師が国際交流に身を投じることから得られる価値とその発信のありかたについて、Interactive な議論を目指します.

シンポジウム

[S7] Educating primary care in communities: undergraduate and postgraduate

Sun. Aug 30, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル1

企画責任者・座長:松本 正俊(広島大学大学院医系科学研究科地域医療システム学)

[開催の目的]
地域におけるプライマリケア教育について、卒前から専門研修まで俯瞰する。本学会と全国地域医療教育協議会との合同企画である。

[概要]
近年、卒前教育における地域医療の占める割合が高まっている。加えて臨床研修における地域医療研修の厳格化、総合診療専門研修制度の開始など、地域におけるプライマリケア教育の重要性は増すばかりである。しかしながら卒前から卒後にかけて具体的にどのように地域でのプライマリケア教育を実践するかという知識や経験は不足している。本シンポジウムではまず、卒前→臨床研修→総合診療専門研修における地域医療教育の位置づけを確認し、
次に卒前地域医療教育について、諸外国および国内の先進事例の紹介を行う。さらに臨床研修における地域医療研修について、研修医の学びの充実度と満足度を上げる取り組みの紹介を行い、最後に本学会家庭医療専門医を地域で育てた経験を踏まえて総合診療専門研修プログラムにおける総合診療Ⅰの展望を示す。これら講演を踏まえ、今後の地域におけるプライマリケア教育の在り方をディスカッションする。

シンポジウム

[S8] Tips for infection control and prevention in facilities for the elderly

Sun. Aug 30, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル2

企画責任者・座長:篠原 孝宏(山口県立総合医療センター長州総合医・家庭医養成プログラム)、座長:前田 和成(山口県岩国健康福祉センター/柳井健康福祉センター)

[開催の目的]
高齢者施設に関る全ての職種が明日からすぐに役立つ感染管理・感染予防についての知識・技術を得ることを目標とする。また日常臨床での感染症についての悩み、課題についてインタラクティブに議論することでよりよい感染管理・予防を模索する機会とする。

[概要]
高齢者施設は感染症に対する抵抗力が弱い利用者が集団で生活する場であり、感染が広がりやすい状況にある。感染自体を完全になくすことはできないものの、集団生活における感染の被害を最小限にすることが求められる。このようなことから高齢者施設では、感染症を予防する体制を整備し、平常時から対策を実施するとともに、感染発生時には感染の拡大防止のため、迅速に対応することが必要とされている 1)。
本シンポジウムでは高齢者施設の感染管理に携わる様々な職種のエキスパートをお招きし、感染管理・感染予防に関しての明日から役立つ Tips についてご講演をいただく。また講演後のシンポジウムでは、施設での感染症についての悩み、課題についてシンポジスト、 聴講者とのインタラクティブな議論を通じよりよい感染管理・感染予防について模索する。
高齢者施設に関る全ての皆さまに役立つ内容となっており、多数のご参加をお待ちして おります。

1)「高齢者介護施設における感染対策マニュアル改定版(2019 年 3 月)」より引用

シンポジウム

[S9] the Care for Perimenopausal Women 

Sun. Aug 30, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル3

企画責任者:池田 裕美枝(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系)、座長:樋口 毅(弘前大学 大学院 保健学研究科 看護学領域)、井上 真智子(浜松医科大学地域家庭医療学講座)

[開催の目的]
本企画は、日本女性学学会と日本プライマリケア連合学会のジョイントシンポジウムです。 更年期女性のケアを中心に、専門医とプライマリケア医が相互理解を深め、より良い連携 を展開することを目的にシンポジウムを行います。

[概要]
「更年期女性の不調に対して、自分がプライマリ・ケア医として最善のプラクティスをしている自信がなかなかもてない。」女性医療・保健委員会にはそんな声が数多く寄せられます。
そこで今回、日本の更年期診療をリードしている日本女性医学学会とのジョイント企画シ ンポジウムを開催します。更年期の健康特性、専門医による更年期症候群の治療の実際、 より健やかな老年期にむけて有効なアドバイスなどを伺いながら、プライマリ・ケア医の役 割を確認します。
また、婦人科漢方専門医を招き、加味逍遙散だけで終わらせない、更年期女性への漢方 治療もお話いただきます。
家族の要、会社の要、地域の要であることも多い更年期女性。プライマリ・ケア医としての視点を大切にしながら専門医と連携し、更年期女性への best practice を目指しましょう!

シンポジウム

[S10] The innovative roles of primary care nurses in the integrated community care system

Sun. Aug 30, 2020 9:30 AM - 11:00 AM チャンネル4

企画責任者・座長:森山 美知子(広島大学大学院医系科学研究科)、座長:後藤 智美(生協浮間診療所)

[開催の目的]
日本看護協会の重点政策の一つに「地域包括ケアにおける看護提供体制の構築」があげられているとおり、地域包括ケアの推進には診療所など地域で活動する看護師の役割は大きい。令和元年度に本学会認定によるプライマリ・ケア看護師が誕生した。彼らの幅広い活動を含め、プライマリ・ケア看護師は地域でどのような活動をしているのか。看看連携をどのように構築し、推進しているのか。地域の多職種とどのように連携し、ネットワークを構築しているのか。また、今後どのような活動が必要なのか、診療報酬につなげるにはどのように活動をまとめ、データを収集していけばよいかについて先駆的な事例を報告、またディスカッションしていきたい。

[概要]
プライマリ・ケア看護活動において日本を代表する 4 人の演者から、①診療所に位置して、 地域包括ケアシステムを支える看護師の活動、②被災地の復興を支え、地域包括ケアを推進する取り組み、そして地域の災害のレジリエンスを高める取り組みを行う災害看護を専門とする看護師の活動、③訪問看護師がかかりつけとなり、住み慣れた地域で最期まで過ごせる町づくりをデザインするアントレプレニュアーとしての活動、そして、④住民主体の通いの場を活かしたプライマリ・ケア看護を進める活動といった先駆的な実践を報告してもらい、ディスカッションを行う。

シンポジウム

[S11] Let's talk about toxic masculinity issues! ;diversity may redress long working hours

Sun. Aug 30, 2020 1:00 PM - 2:30 PM チャンネル1

企画責任者:村田 亜紀子(奈義ファミリークリニック)、座長:蓮沼 直子(広島大学医学部附属医学教育センター)、後藤 理英子(熊本大学病院 地域医療支援センター)、企画者:西村 真紀(医療福祉生協連家庭医療学開発センター/川崎セツルメント診療所)、浅川 麻里(堺市立総合医療センター総合内科/岐阜大学医学教育学)、岩間 秀幸(亀田家庭医総合診療専門医プログラム)、大原 紗矢香(はあと在宅クリニック)、加藤 大祐(専門医部会若手医師部門 三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座家庭医療学分野)、官澤 洋平(明石医療センター)、矢部 千鶴(津ファミリークリニック)

[開催の目的]
プロフェッショナリズムの名の下に長時間過重労働が常態化し、過労死やバーンアウトの危険性が高い「男性稼ぎ手モデル」が当然のように求められる状況が、男性医師には続いている。その配偶者である女性医師も時間制約から逃れられずキャリア形成に困難を来たしており、結果として「十分」に働ける医療者は減少傾向にある。
持続可能な地域医療を構築するためには男性も含めた医師全体の働き方の見直しが急務であるが、当事者である男性医師にはどのような思いやニーズ、考えがあるのだろうか。本シンポジウムではこれまで語られることの少なかった男性医師の多様性に着目し、直面する現状を明らかにして理解を深め、働き方改革の進みやすい土壌づくりにつなげることを目的とした。

[概要]
社会の求める男らしさと向き合ってきた4人の男性医師の生き方、やりがい、苦悩の語り、 社会学からみた解説、社会的な取り組みをこのシンポジウムでは提供する。
語りとして、長男としての役割意識から将来的な両親のサポートを見据えて勤務先を選んできたベテラン医師、周りの男性医師の働き方に疑問を感じている悩める専攻医、働きやすい仕組みづくりに尽力している中堅管理職医師、当事者として働き方に悩んだことをきっかけに男性医師の働き方について研究をしている若手医師からお話いただく予定である。 加えて、関西大学文学部の多賀太教授より男性のライフコースの多様化や生きづらさ、今後期待する展開について男らしさの社会学の視点から解説いただく。また、大分大学腎臓内科の中田健先生より、約 5 年ぶりとなる男性医師の育児休業取得者を実現するきっかけを作った社会的な取り組みである、大学内でのピアサポート活動「医療人パパの会」通称 「THE PENGUINS」について今後の可能性を含めご紹介いただく。
以上を踏まえ、ディスカッションでは働き方改革を進めるために私たちがとれる行動について考えたい。

シンポジウム

[S12] Transitions supported by multi-disciplinary medical staffs in the community

Sun. Aug 30, 2020 1:00 PM - 2:30 PM チャンネル2

企画責任者:高村 昭輝(金沢医科大学)、座長:一ノ瀬 英史(いちのせファミリークリニック)、佐古 篤謙(三次市国民健康保険作木診療所)

[開催の目的]
医療の進歩に伴い、様々な疾患を抱えた子どもたちが成長できる社会になった。保護者や患者本人のニーズ、社会的資源の活用、そして、継続的に、且つ、総合的に対応していくた めの小児科、内科との連携がスムーズに行かない現状もある。持続可能な医療を実現するために総合診療医が成人期医療へのトランジションを見据えて、小児期から関わることは非常に重要である。

[概要]
この分野においては総合診療医がその能力を発揮し、子どもの頃から付き合っている場合は臓器別専門医のトランジションを、移行期から関わる場合は成人期診療をコーディネートし、メディカルホームのコンシェルジュとして患者家族と臓器専門医との橋渡し役を担うことができれば医療の質は格段に上がると思われる。今回は障がいを持つ子どもたちのトランジションについて小児科専門医の意見も交えて具体的に総合診療医と多職種で関わるべきトランジションの実践を探ってみたい。

シンポジウム

[S13] Inaugural Symposium of the Hinohara Award Club

Sun. Aug 30, 2020 1:00 PM - 2:30 PM チャンネル3

企画責任者・座長:井上 真智子(浜松医科大学地域家庭医療学講座)、座長:前野 哲博(筑波大学 医学医療系 地域医療教育学)

[概要]
日野原賞とは、本学会の年次学術大会において最も優れた研究発表を行った若手研究者に与えられる賞であり、日本のプライマリ・ケア領域のパイオニアである日野原重明先生の業績を顕彰するために設けられている。この度、プライマリ・ケア、総合診療/家庭医療領域における研究活動をさらに推進するため、本学会の新たな部会として、日野原賞の受賞者を中心に構成される「日野原賞倶楽部」が設立された。本部会は、研究者ネットワークの形成促進、共同研究の実施、高等研究手法の追求や学会員への教育などの活動に取り組む予定である。本シンポジウムでは、その設立を記念し、「日野原賞受賞者のその後」として、メンバーの研究活動や経験に関する発表を行うとともに、本領域の研究活動推進における課題と、本部会の今後の活動方針に関する討論を行う。

シンポジウム

[S14] Designing a Career at the University -Diversity and Future Developments-

Sun. Aug 30, 2020 1:00 PM - 2:30 PM チャンネル4

企画責任者・座長:前田 隆浩(長崎大学病院 総合診療科)、座長:阿波谷 敏英(高知大学医学部医学科家庭医療学講座)

[開催の目的]
大学毎に違いがあるものの、総合診療部門には多様な役割が期待されている。大学ネットワーク委員会が企画した本シンポジウムでは、多様な分野で精力的に取り組んでいる大学総合診療部門の事例を取り上げ、学生や若手医師に大学での多彩なキャリアを具体的に示すとともに、大学総合診療部門としての方向性を探り、発展に向けた方策について議論する。

[概要]
第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会のシンポジウム「大学総合診療部門の躍進 ~役割と方策~」では、大学総合診療部門の多様な機能や役割が示されるとともに、大学の一部門として教育・診療・研究はもとより、大学運営や社会への貢献が求められていることが確認された。一方で、日本専門医機構による総合診療専門医養成が開始されて3年目を迎えたのに加え、サブスペシャルティとして新・家庭医療専門医などの進路が示されるな ど、専門医取得後のキャリアデザインに注目が集まっている。大学の総合診療部門では、 総合診療の実践に加えて、大学院進学、医学教育、臨床研究、社会貢献など多彩なキャリ アを選択することが可能であるが、多くの可能性を秘めている一方でその方向性とバラン スは大学によって様々であり、捉えどころがなく、わかりにくいという指摘もある。本シンポジウムでは、大学総合診療部門に求められる役割の中から、救急、研究、国際医療、地域づくりに焦点をあてて、各々の分野で精力的に取り組んでいる大学から活動内容や方向性などについて紹介してもらい、大学総合診療部門におけるキャリアデザインの具体例を提示 する。その上で、紹介事例をもとに大学総合診療部門としての方向性を探り、発展に向けた方策について議論する。

シンポジウム

[S15] Improving quantity and quality of academic papers: a road to high volume academic GP

Sun. Aug 30, 2020 4:30 PM - 6:00 PM チャンネル2

企画責任者・座長:松本 正俊(広島大学大学院医系科学研究科地域医療システム学)、座長:松島 雅人(東京慈恵会医科大学 臨床疫学研究部)

[開催の目的]
家庭医療および総合診療において質量ともに優れた水準の学術論文を世に出す研究者、 すなわち high volume academic GP がどのような道を経てそこに至ったのかを検証し、初級研究者が中上級にステップアップするために何が必要かを実体験をもとに示す。またこの業界の学術活動性の未来像についても論じる。

[概要]
家庭医療および総合診療の学術性を高めるうえで、この業界から global academic society に出される論文の質量を向上させることは重要であり、領域別専門科と肩を並べるうえで 必要不可欠なステップでもある。そのためには研究者の裾野を広げる、すなわち初級研究者を増やすことが重要であることは言うまでもないが、それと同時に業界を牽引する high volume academic GP、すなわち中上級の研究者が一定数存在することは極めて重要であ る。本シンポジウムでは実際に high volume academic GP として活躍している 4 名の家庭医・総合診療医(若手 2 名、ベテラン 2 名)の講演を通して彼らがどのようなプロセスを経て high volume に至ったのか、何が彼らを high volume たらしめたのかについて実体験をもとに示す。そのうえで今後この業界が high volume academic GP を産み出し続けるためにどのよ うな仕組みが必要であるか、またこの業界の学術活動性およびそのレベルのあるべき将来像についても話し合う。

シンポジウム

[S16] The role, efficacy, and vision of Japanese Hospitalist

Sun. Aug 30, 2020 4:30 PM - 6:00 PM チャンネル3

企画責任者:栗原 健(浦添総合病院)、座長:徳田 安春(群星沖縄臨床研修センター)

[開催の目的]
日本版ホスピタリストの役割、効果、今後の展望について明らかにする。

[概要]
少子高齢化、単身世帯化、所得格差の拡大といった社会構造の変化に伴い、多併存疾患を有する患者数の増加、健康格差の拡大といった問題が生じている。これらの社会構造の変化の結果として、入院患者に必要な治療やケアも複雑になった。この社会で患者中心の全人的医療を実現するため、ホスピタリストが米国で 20 世紀終盤に登場し、現在までの 20 年間で約 5 万人にまで増加している。その背景には死亡率などの Clinical outcome は専門医と比較して非劣性で、入院期間や費用などの Quality はむしろ改善したというデータが示されたことが大きい。本邦においてもホスピタリストシステムは導入が少数の病院でなされているが、役割や効果は分かっていない。そのため本セッションでは本邦でホスピタリストとして働く医師を交えて、Clinical outcome と Quality についての結果と今後の展望を交えた議論を行いたい。

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