日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 B (地球生命科学) » B-PT 古生物学・古生態学

[B-PT02_1AM1] Biocalcification and the Geochemistry of Proxies

2014年5月1日(木) 09:00 〜 10:45 421 (4F)

コンビーナ:*豊福 高志(独立行政法人海洋研究開発機構)、北里 洋(独立行政法人海洋研究開発機構海洋・極限環境生物圏領域)、Bijma Jelle(アルフレッドウェゲナー極域海洋研究所)、座長:北里 洋(独立行政法人海洋研究開発機構海洋・極限環境生物圏領域)

10:15 〜 10:30

[BPT02-06] 共焦点顕微鏡による共生大型有孔虫Amphisorus kudakajimensisの細胞内形態と石灰化プロセスのライブ・イメージング

*大野 良和1藤田 和彦2豊福 高志3 (1.琉球大学理工学研究科、2.琉球大学理学部物質地球科学科、3.独立行政法人海洋研究開発機構)

キーワード:石灰化, カルシウムイメージング, ライブセル・イメージング, 共焦点顕微鏡

有孔虫の殻形成メカニズムについては、これまで多くの研究報告がなされてきたが、細胞学的なアプローチの研究が不足している。有孔虫のバイオミネラリゼーションを理解するためには、ライブ・イメージング技術を応用させ、殻形成に必要なカルシウムイオンや石灰化に関わるタンパク質の挙動を明らかにすることで、バイオミネラリゼーションの全貌を明らかにする必要がある。本研究では共生大型有孔虫Amphisorus kudakajimensisを用いたライブ・イメージングを行い、有孔虫の細胞に様々な細胞透過型の蛍光プローブの導入に成功した。これにより基本的な細胞内形態の可視化とともに、細胞内カルシウムイメージング法と薬理学的手法を併用することで、有孔虫の細胞内におけるカルシウムイオンの挙動を把握することができた。また、細胞膜不透過型のpH指示薬(HPTS)を用いることで、殻形成が行われる場である有機基質基盤(Organic template)のアルカリ化(pH 9.0)と、糸状細胞の特定領域における酸性化 (pH 6.0) を可視化することができた。