日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-02_29PO1] 地球惑星科学のアウトリーチ

2014年4月29日(火) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、小森 次郎(帝京平成大学)

18:15 〜 19:30

[G02-P08] 地熱エネルギーに関するアウトリーチ活動2013:ゲームとペーパークラフト

*水垣 桂子1吉岡 真弓1柳澤 教雄1佐脇 貴幸1内田 洋平1阪口 圭一1安川 香澄1 (1.産総研)

キーワード:アウトリーチ, 地熱利用, ペーパークラフト, ゲーム

東日本大震災と原発事故を契機に、再生可能エネルギーの中でも天候等に影響されず安定供給が可能な地熱が注目されるようになった。しかし注目されるのは発電に偏りがちである。地熱エネルギーは多様な直接利用が可能であり、地中熱まで含めればどこでも利用できて、省エネルギーに大いに貢献する。多様な地熱利用形態を広く知ってもらい、活用を促進するため、2012年度から産総研一般公開などのイベントで簡単なゲームを実施している(水垣ほか、2013)。2013年度にはさらにペーパークラフトを作成して配布した。ここでは2013年度のアウトリーチ活動状況を報告するとともに、グッズを紹介して活用および情報交換を図りたい。
ゲームの内容は水垣ほか(2013)に報告したとおりである。2013年度には、イラストを一部改訂して漢字に振り仮名を付けたほか、裏面に温度と用途の対応図や地熱全般の簡単な説明などを印刷して、持ち帰り資料としても使えるようにした。
ペーパークラフトは地熱のカスケード(多段階)利用を階段状に表現したものである。A4用紙1枚にプリントしたものを、記号どおりに切り込み・山折り・谷折りすると完成する。最上段に火山および地下のマグマだまりを配置し、その近傍の熱水だまりから地熱発電所へ熱水を送るように、パイプラインに見立てた太線と矢印で表現した。発電所から出た熱水は順次、料理・食品加工・風呂・温室・養殖と、適温の高い方から低い方へ、また段の上から下へ流下する。矢印とともにおおよその温度も示した。実際には一度使った熱水は温度がかなり低下するため、これほど多くの段階には使用できないが、ここではカスケード利用の概念と利用方法を紹介するのが目的であるため、できるだけ多数の用途を詰め込んである。

2013年度の活動実績
産総研つくばセンター一般公開(7/20):ゲーム用紙配布数270、ペーパークラフト配布数200(品切)、地質標本館の地中熱利用空調設備見学ツアー
地質情報展2013みやぎ(9/14-16):ゲーム用紙配布数255、ペーパークラフト配布数263、パネル展示
他機関への提供:ゲーム用紙およびペーパークラフトの原稿ファイルの送付2件

文献:水垣ほか(2013) 日本地球惑星科学連合大会2013年大会演旨、G04-P10