日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GG 地理学

[H-GG01_29PM1] International comparison of landscape appreciation

2014年4月29日(火) 14:15 〜 16:00 424 (4F)

コンビーナ:*水上 象吾(佛教大学社会学部公共政策学科)、座長:Rupprecht Christoph(Griffith School of Environment, Griffith University)、高山 範理(独立行政法人 森林総合研究所)

15:45 〜 16:00

[HGG01-P07_PG] 海岸風景の印象評価の日露比較

ポスター講演3分口頭発表枠

*松島 肇1 (1.北海道大学大学院農学研究院)

キーワード:心象風景, 海岸景観, 形象, 描画法, 日本, ロシア

本研究では、海岸風景に抱くイメージの違いを日本とロシアの大学生を対象としたアンケート調査により比較し、その要因について検討した。

調査は日本の大学生として札幌市内の大学生73名、ロシアの大学生としてイルクーツク市の大学生24名を対象に行なった。更に、札幌市内の大学に留学しているロシア人学生12名も対象とし、比較検討を行った。

調査項目は、イメージスケッチ法による海岸の心象風景の形象の構図・構成要素を把握する調査、ならびに心象風景に影響を与えると考えられる個人背景に関する調査から構成された。

その結果、海岸のイメージとして想起する言葉として、日本人学生は砂浜、貝、波、といった景観構成要素を回答する傾向がみられたが、ロシア人学生では景観構成要素に加えて明るい、美しい、穏やかといった情景的な回答がみられた。また、描かれる構図タイプに違いはみられなかったが、構成要素については日本人学生に比べてロシア人学生が植物を中心とした自然要素を描くことが特徴的であった。特に海岸護岸については、ロシア人学生は全くイメージしていなかった。また、日本に留学しているロシア人学生については、想起されるイメージが日本人学生の構図・構成要素と非常に似ていた。