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[HGM22-P06_PG] 2013年台風26号により伊豆大島で崩壊が発生した斜面の樹木根系の分布状況について
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:伊豆大島, 台風26号, 斜面崩壊, 樹木根系
2013年10月16日の台風26号の通過に伴い伊豆大島では大規模な斜面崩壊が発生した。これまでに行われた緊急調査により、崩壊は表層から1m以浅の極浅い部分で発生したこと、すべり面には根系の侵入があまり認められていないことが報告されている。筆者らは崩壊頭部の縁辺部において倒木調査を行い、樹種、樹高、根の深さや広がり(幅)といった根系の分布状況について調査を行った。調査した倒木の樹種はヒサカキ(Eurya japonica)が多く、ハチジョウイヌツゲ(Ilex crenata Thunb. var. hachijoensis)、オオシマザクラ(Prunus lannesiana var. speciosa)、ヤブツバキ(Camellia japonica)の順であった。調査した倒木の樹高はほとんどが5~7m程度であり、高いものでも10m以下であった。根の深さは多くは60~80㎝までであるが、根の深さには樹種によって違いがみられ、ヤブツバキとオオシマザクラが比較的深いところまで根が入っているのに対し、ヒサカキやハチジョウイヌツゲは比較的浅いところに分布する傾向があった。根系が深くまで分布していない要因として、火山特有の土質状況が指摘されているが、今回の調査では、崩壊斜面に成立していた樹木の樹種特性の違いも一因として推測された。