日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS35_2AM2] ジオパーク

2014年5月2日(金) 11:00 〜 12:45 211 (2F)

コンビーナ:*目代 邦康(自然保護助成基金)、有馬 貴之(首都大学東京都市環境科学研究科)、大野 希一(島原半島ジオパーク推進連絡協議会)、平松 良浩(金沢大学理工研究域自然システム学系)、尾方 隆幸(琉球大学教育学部)、渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、座長:有馬 貴之(首都大学東京都市環境科学研究科)、目代 邦康(自然保護助成基金)

11:15 〜 11:30

[MIS35-02] 日本のジオパークにおける「地球科学」―複数領域を横断するジオストーリーの重要性―

*尾方 隆幸1 (1.琉球大学教育学部)

キーワード:ジオパーク, ジオストーリー, 地球科学, 自然地理学, 日本ジオパークネットワーク, 日本地球惑星科学連合

ジオパークは,地球科学のすべての領域を対象にするものであり,とりわけ領域どうしのつながりを重視すべきである。実際,日本地球惑星科学連合大会でも,ジオパークに関する議論は「パブリックセッション」および「領域外・複数領域セッション」で行われている。日本地球惑星科学連合の場合,学術セッションを「宇宙惑星科学」「大気水圏科学」「地球人間圏科学」「固体地球科学」「地球生命科学」の5つの領域に区分している。これらの領域を基準に,すべての日本ジオパークのウェブサイトを定量的・定性的に調査したところ,取り上げられているテーマが特定の領域に偏っており,複数領域を横断するジオストーリーに乏しい傾向が認められた。なかでも,自然地理学に関する内容が十分に扱われていないジオパークが多い。大気圏・水圏・地圏のさまざまな現象について,それらの相互作用に着目しながらシームレスに自然環境の実態を解明する自然地理学は,ジオパークに欠かせない学問領域である。今後,すべての日本ジオパークで自然地理学的な視点が重視されることを期待したい。