[S-GL44_2PM2] 上総層群における下部ー中部更新統境界

[SGL44-12] 茂原地域の国本層テフラ

*中里 裕臣¹、七山 太² (1.農研機構、2.産総研)

キーワード：テフラ, 層序, TNTT

演者らは5万分の一茂原地域の地質図幅調査の一環として，大田代層以上の上総層群テフラの検討を行っている．本地域における国本層についてはKu0.6～Ku6Eのテフラを確認した．B/M境界直上のテフラTNTT（Niitsuma,1971）は，Okada and Niitsuma(1989)により長南町小生田まで追跡されている．TNTTは角閃石斑晶および軽石型火山ガラスに富むガラス質細粒テフラで，角閃石の屈折率は1.680-1.703（モード1.688-1.690），火山ガラスは1.505-1.510(1.507)を示し，角閃石の化学組成から古期御岳火山起源テフラと対比されている（竹下ほか，2005）．茂原地域の国本層では石和田ほか(1971)により全域でKu2およびKu3が追跡されており，TNTTおよびB/M境界層準はこの間で追跡が可能である．これまでの調査では，TNTTを睦沢町馬場まで確認した．国本層分布の北東端である茂原市寺崎ではKu0.6および0.9とKu2.5を確認しており，この間でのTNTTの検出を試みている．