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[U06-09] はやぶさ2衝突装置(SCI)爆薬部飛翔性能確認試験
キーワード:はやぶさ2, 衝突装置, 衝突実験, 飛翔実験, クレーター
「はやぶさ2」は現在、フライトモデル総合試験の真っ最中である。これに先立ち各サブシステムは個々に単体を製作完了し、単体総合試験を行って正常動作することを確認して総合試験に合流することになる。はやぶさ2号機から採用されたSCI(Small Carry-on Impactor)は新規サブシステムで、「はやぶさ2」本体から切り離された後、爆薬に点火し銅の弾丸を小惑星1999JU3表面に打ち込むためのものである。 本講演では2013年10月にSCIの爆薬部のFM相当品の最終性能確認試験が行われたので報告する。SCIによって小惑星に打ちこまれる弾丸の重さは約2kg、衝突速度は約2km/sec というスペックである。報告する試験ではフライトモデルと同ロットで製作されたSCI爆薬部のフライトモデル相当品に衝撃振動、温度サイクルなどの環境負荷を行い、常温、高温、低温状態で射出試験に供した。相当品がフライトモデルで受けるであろう環境を負荷された後も要求スペックを満たしていることが確認された。 また、このような大規模な衝突(実験)はそうそう行なえないので、衝突現象の解明という立場からも、実験室と天体表面を繋ぐスケールの実験としても位置付けることができ、SCIサイエンスチームとして着弾点でクレーターのできる様子を高速度カメラ、赤外線カメラ、加速度計、地震計などを用いて撮影・計測を行った。その試験(実験)の概要を報告する。