日本地球惑星科学連合2014年大会

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口頭発表

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[U-08_2PM1] 連合は環境・災害にどう向き合っていくのか?

2014年5月2日(金) 14:15 〜 15:15 メインホール (1F)

コンビーナ:*松本 淳(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理環境科学専攻)、須貝 俊彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻)、石原 正仁(京都大学学際融合教育研究推進センター極端気象適応社会教育ユニット)、小荒井 衛(国土地理院地理地殻活動研究センター地理情報解析研究室)、座長:須貝 俊彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻)

14:45 〜 15:00

[U08-17] 近年の雪氷災害の変容と新たな課題

*河島 克久1上石 勲2 (1.新潟大学災害・復興科学研究所、2.防災科学技術研究所雪氷防災研究センター)

キーワード:雪氷災害

近年,地球温暖化や少子高齢化の進行など,我が国を取り巻く自然環境や社会環境は大きく変化してきた。数十年前には,温暖化の進行に伴い降積雪量が激減し,その結果雪氷災害も大幅に軽減されるのではないかという考え方や思い込みがしばしば見受けられた。しかし,平成18年豪雪以降,頻繁に大雪が出現し,温暖化と積雪変動との関係が単純な問題ではないことが最近では広く受け入れられつつある。2010/11年冬季から2012/13年冬季まで3冬連続で出現した豪雪はその好例であり,それぞれ131人,133人,104人もの雪による死者が出ており,災害態様も昭和の時代から大きく変容している。また,近年多発する地震・豪雨と関連して,これまではあまり検討されてこなかった複合災害の問題がクローズアップされるようになり,雪氷災害対策にも新たな取り組みが求められている。本発表では,まず過去の甚大な雪氷災害として昭和38年1月豪雪,56豪雪(通称),平成18年豪雪などを振り返り,自然環境・社会環境の変化に伴う雪氷災害の変容を考察する。次に,近年,積雪地域を襲った大地震(中越地震,長野県北部地震)や豪雨(新潟・福島豪雨)が雪氷災害分野にもたらした教訓と課題について複合災害の観点から述べる。最後に,雪氷災害の軽減に向けた今後の取り組みや研究展望について議論する予定である。