日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ45] 地球科学の科学史・科学哲学・科学技術社会論

2015年5月24日(日) 11:00 〜 12:45 203 (2F)

コンビーナ:*矢島 道子(東京医科歯科大学教養部)、青木 滋之(会津大学文化研究センター)、山田 俊弘(千葉県立船橋高等学校)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、座長:山田 俊弘(千葉県立船橋高等学校)、矢島 道子(東京医科歯科大学教養部)

11:00 〜 11:15

[MZZ45-01] ナウマンの古生物学的研究

*矢島 道子1 (1.東京医科歯科大学教養部)

キーワード:ナウマン, 古生物学, ナウマンゾウ, 大森貝塚

ナウマン(Edmund Naumann 1854-1927)の1875年の博士論文「シュタルンベルク湖の
杭上住居址の動物群について」は、哺乳動物化石の記載を含んでおり、古生物学者として出発したようであるが、古生物学に関する論文は全部で6つである。
1880年に、ライマンが集めたアンモナイト標本をヨーロッパ種に同定し、地層の時代決定に応用した。1881年に東北地報の調査で産出した三畳紀の記載を報告した。このふたつの論文とも、同じお雇い外国人教師であるブラウンスの日本のジュラ系の報告を批判している。
1882年には日本のゾウの歯の化石について、Palaeontographica誌に論文を寄せている。ナウマンゾウの原論文で、日本の化石をインドのものに同定した。この論文では、当時、地球収縮説を述べていた地質学の大家エデュアルト。ジュースに疑問を呈している。また、ブラウンスとは時代論で議論している。
1887年の「ミンダナオ、スマトラおよびマラッカの化石象」は、ナウマンが大学教員資格を取るためのものであった。ドレスデンの博物館にあった標本を研究したものだ。フィリピンの標本は、ライデン地質学博物館の古生物学者カール・マルタン(J. K. L. Martin 1851 ~1942)の提唱したジャワ産の種に同定した。ところが、マルタンからクレームが来て1890年に新種として提唱しなおした。
 以上、6論文であるが、大森貝塚で発掘し、考古学的研究もわずかにあるので、これも報告する。
(6論文)
Naumann, E. 1875. Die Fauna der Pfahlbauten im Starnberger See. Bhandlungen der Anthropologie. 7(1), 1-51. Braunschweig.
-----. 1880. Ueber des Vorkommen der Kreideformation auf der Insel Yeso (Hokkaido).
Mitteilungen der OAG, III, 21, 28-33.
-----. 1881. Ueber das Vorkommen von Triasbildungen im nordlich Japans. Jahrbuch der
kaiserlich konig Geologischen Reichesanstalt Wien, 31, 4, 519-528.
-----. 1882. Uber japanische Elephanten der Vorzeit.Palaeontographica 28: 1-39
-----. 1887. Fossile Elephantenreste von Mindanao, Sumatra und Malakka.
Abh.Berichte des K. Zool. Anthropol. - Ethnograph. Mus. . Dresden, R. Friedlander & Sohn in Berlin, 11p., 1pl.
-----. 1890. Stegodon mindanensis, eine neue Art von Uebergangs-mastodnten.
Zeit.Deut. Geol. Gesel., 42, 166-169.