日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT41] インフラサウンド及び関連波動が繋ぐ多圏融合地球物理学の新描像

2015年5月26日(火) 09:00 〜 10:45 203 (2F)

コンビーナ:*山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)、座長:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)

09:30 〜 09:45

[MTT41-03] 重力音波により生成される中低緯度小規模沿磁力線電流と地上磁場および微気圧変動

*家森 俊彦1中西 邦仁1青山 忠司1リューア ヘルマン2横山 佳弘1小田木 洋子1井口 正人3 (1.京都大学大学院理学研究科、2.ドイツ地球科学研究所、3.京都大学防災研究所)

キーワード:重力音波, 電離層ダイナモ, 沿磁力線電流, SWARM衛星, 微気圧振動, 磁場振動

ほぼ同一の極軌道上を10-100秒の時間間隔で飛翔した3機構成の精密磁場観測衛星SWARM打ち上げ直後2ヶ月間の観測データを用いることにより、CHAMP衛星等も含め、これら低高度衛星によってほぼ常時中低緯度で観測される20-30秒周期の磁場振動が、微細な沿磁力線電流である事が確認できた。また、それらの時間変動のスケールがおおよそ200秒から350秒程度、あるいはそれ以下である事が見積もられ、原因が音波モードの大気重力波である事が推測される。一方、地上の磁場および微気圧観測からは、地表と熱圏の間の音波共鳴周期あるいは電離圏ダイナモ領域付近の重力音波カットオフ周期に近い周期帯に、振動がしばしば観測される。上記解析結果を示すと共に、これらの間の関連についても議論する。