16:45 〜 17:00
[G03-24] 研究者のアウトリーチ活動はなぜ報われないか?
★招待講演
キーワード:アウトリーチ、評価、ジャーナル
科学研究の成果の社会還元のために,研究者のアウトリーチの必要性が言われて久しい.アウトリーチ活動に対する個人の向き不向きはさておき,研究者が一般市民や児童・生徒に対して講演,実験,野外観察会,サイエンスカフェなどのアウトリーチ活動を行うことについては,現在,ほとんどの研究者は意義を認めているだろう.それに反して,研究者がアウトリーチ活動をしても多くの場合は評価されず,少数の研究者にアウトリーチ活動が集中しているように見える. その原因は,研究者のアウトリーチ活動の評価軸が定まっていないためと思われる.研究者は論文(場合によっては特許も)の数,質で評価されるが,アウトリーチ活動は論文になりにくいのである.研究者のアウトリーチ活動の充実のためには,アウトリーチ活動を論文化できるスキームが必要であり,ここではアウトリーチジャーナルを提案する.それは,学校教育の各教科・科目,生涯学習,野外教育,科学コミュニケーション,防災・安全,ジオパーク,自然保護など,多様な分野で行われているアウトリーチ活動を横断的にすべて包含するものである.