11:00 〜 11:15
[MIS17-20] 水月湖堆積物中の起源別砕屑物フラックス復元記録から読み解く過去1000年間の気候・環境変動
キーワード:水月湖、因子分析、リートベルト法
湖沼や海洋堆積物への砕屑物流入フラックスは、降水に伴う河川流出量変動や風成塵を運搬する風系の変動など、様々な気候要素の変化に影響を受ける。また、砕屑物流入フラックスは比較的単純な物理プロセスに支配されるため、定量性の高い古気候プロキシとして高いポテンシャルを有している。しかし、砕屑物フラックスを古気候プロキシとして活用するためには、砕屑物流入フラックス変動を起源別に復元すること、起源別の砕屑物流入プロセスを現行プロセスの観測や歴史記録との対比によって把握することが必要である。
本研究では2012年に掘削された福井県水月湖の堆積物コア(SG12)を用いて、砕屑物起源の分離と混合比の推定を試みた。水月湖堆積物では先行研究により高解像度な年代モデルが確立されており、観測記録や近過去の歴史記録と詳細な対比を行うことが可能である。
まず、堆積物コアについてXRFを用いた主要元素組成定量分析と、XRD分析とその結果のリートベルト法による解析に基づく鉱物組成定量を行なった。これらの結果の結果について因子分析を適用し、堆積物構成要素(端成分)の分離を行った。その一方で、水月湖砕屑物の起源と想定されるはす川およびその支流の流域別砕屑物質の主要元素組成定量分析および鉱物組成分析を行い、上で抽出された堆積物構成要素の化学・鉱物組成と比較してその起源の推定を試みた。
今回の発表では、砕屑物の起源別フラックス変動を復元するための手法開発と、それを用いた過去1000年間の気候変動復元結果について発表する予定である。
本研究では2012年に掘削された福井県水月湖の堆積物コア(SG12)を用いて、砕屑物起源の分離と混合比の推定を試みた。水月湖堆積物では先行研究により高解像度な年代モデルが確立されており、観測記録や近過去の歴史記録と詳細な対比を行うことが可能である。
まず、堆積物コアについてXRFを用いた主要元素組成定量分析と、XRD分析とその結果のリートベルト法による解析に基づく鉱物組成定量を行なった。これらの結果の結果について因子分析を適用し、堆積物構成要素(端成分)の分離を行った。その一方で、水月湖砕屑物の起源と想定されるはす川およびその支流の流域別砕屑物質の主要元素組成定量分析および鉱物組成分析を行い、上で抽出された堆積物構成要素の化学・鉱物組成と比較してその起源の推定を試みた。
今回の発表では、砕屑物の起源別フラックス変動を復元するための手法開発と、それを用いた過去1000年間の気候変動復元結果について発表する予定である。