*伊藤 彰記1、Myriokefalitakis Stelios2、Kanakidou Maria3、Mahowald Natalie4、Scanza Rachel4、Hamilton Douglas4、Baker Alex5、Jickells Tim5、Sarin Manmohan6、Srinivas Bikkina7、Gao Yuan8、Shelley Rachel9、Buck Clifton10、Landing William9、Bowie Andrew11、Perron Morgane11、Wagener Thibaut12、Guieu Cecile12、Meskhidze Nicholas13、Johnson Matthew14、Feng Yan 15、Duce Robert 16
(1.海洋研究開発機構、2.ユトレヒト大学、3.クレタ大学、4.コーネル大学、5.イースト・アングリア大学、6.インド国立物理学研究所、7.ストックホルム大学、8.ラトガース大学、9.フロリダ州立大学、10.ジョージア大学、11.タスマニア大学、12.ヴィルフランシュ海洋研究所、13.ノースカロライナ州立大学、14.エイムズ研究センター、15.アルゴンヌ国立研究所、16.テキサスA&M大学)
キーワード:燃焼エアロゾル、鉱物エアロゾル、環境変化
エアロゾルにより供給される鉄は海洋の植物プランクトンの成長にとって必要な栄養素となる。そのため、大気から海洋へ供給される鉄は、食物連鎖を通して海洋生態系と気候へ影響を与える。しかし、異なる発生源ごとの寄与率の推定や大気中における鉄の変質過程については、大きな不確実性がある。本研究では、複数の全球大気化学輸送モデルを用いて得られた鉄濃度と鉄溶解率を複数の研究グループによる観測値と比較した。数値モデルの結果により、化石燃料消費に伴い排出される燃焼起源鉄は、エアロゾル中の鉄溶解率を増加させることが示唆された。従って、ダスト起源鉄の生態系への影響を評価する際に、燃焼起源鉄を考慮に入れる必要がある。