日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] Eveningポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS17] ガスハイドレートと地球環境・資源科学

2018年5月22日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:戸丸 仁(千葉大学理学部地球科学科)、八久保 晶弘(北見工業大学)、谷 篤史(神戸大学 大学院人間発達環境学研究科、共同)、後藤 秀作(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)

[MIS17-P15] インド沿岸域ガスハイドレート層の高間隙率が示唆する高間隙水圧の発達

*谷川 亘1廣瀬 丈洋1濱田 洋平1Gupta Lallan1正木 裕香2林 為人3阿波根 直一1阿部 なつ江2呉 泓昱2杉原 孝充2野村  瞬2木下 正高4山田 泰広2NGHP Expedition 02 JAMSTEC Science Team2 (1.国立研究開発法人海洋研究開発機構高知コア研究所、2.国立研究開発法人海洋研究開発機構、3.京都大学、4.東京大学)

キーワード:高間隙水圧、ガスハイドレート、間隙率、透水係数、National Gas Hydrate Program Expedition 02、Krishna-Godavari Basin

National Gas Hydrate Program Expedition 02(NGHP Expedition 02)で実施された東インド沿岸のクリシュナ・ゴダバリ盆地(the Krishna–Godavari Basin)の4カ所の掘削サイトの間隙率-深度曲線を分析した結果、深部の間隙率は正規圧密曲線から予想される間隙率よりも高い値を示した。この高間隙率はおそらく高間隙水圧の発達によるものだと示唆される。高間隙水圧はガスハイドレート層の生成深度や厚さに影響を与えることから、ハイドレート層の資源評価をする上で非常に重要な要素となる。
コア試料を用いた圧密実験では、(浅部環境に相当する)低い有効圧では加圧密状態を示し、(深部環境相当の)高い有効圧では平衡圧密状態を示した。この結果は、コア試料が過去の最大埋没深度時の応力履歴をしっかりと記録していることを示唆している。一方、透水係数はいずれの掘削サイトにおいても非常に低い値を示し、有効圧0.5MPaから5MPaの変化に対して、10-17 ~ 10-18 m2 の値を示した。そのため、継続的な堆積物の供給に伴う上載岩圧の増加による間隙水圧の増加および、堆積物の遅い水理拡散速度が原因で高間隙水圧が発達したものと考えられる。
流路埋積堆積物サイト(the channel-filled site)と斜面堆積物サイト(the slope basin site)を比較すると、流路埋積堆積物サイトのほうが堆積物の圧密が進行し、推定した高間隙水圧の発達が小さかった。流路埋積堆積物サイトの堆積物は斜面堆積物サイトと比較して対して粒径がより大きいことから、比表面積が小さくかつ透水係数が大きく圧密が進行しやすい特徴を持つことが原因と考えられる。
本研究で推定した間隙率-深度データ、および圧密実験データは、一般的に使用されているAthy’s lawを一部修正した指数関数的減衰曲線の式で合致した。そのため、地下浅部の泥質堆積物の間隙率-深度曲線の推定には、この修正減衰曲線で一度評価することを推奨する。