日本地球惑星科学連合2018年大会

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[JJ] Eveningポスター発表

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[O-06] ジオパークがつなぐ地球科学と社会 ー10年の成果と課題ー

2018年5月20日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、市橋 弥生(佐渡市教育委員会)、小原 北士(Mine秋吉台ジオパーク推進協議会、共同)、大野 希一(島原半島ジオパーク協議会事務局)

[O06-P23] 対話と議論を通じたジオパーク活動の重要性

*郡山 鈴夏1松浦 幸浩1 (1.山陰海岸ジオパーク推進協議会)

京都府北西部から兵庫県北部、鳥取県東部の1府2県にまたがる山陰海岸ジオパークは、日本海形成から現在に至る多様な地形・地質が存在し、それらを背景とした生き物や人々の暮らし、文化・歴史について触れることができるユネスコグローバルジオパークである。
2007年に山陰海岸ジオパーク推進協議会が発足し、2008年に日本ジオパーク、2010年には世界ジオパークに認定された。その活動の10年目の節目の年であった2017年、日本ジオパーク委員会による再認定審査の結果、2年間の条件付き再認定とされた。日本ジオパーク委員会からはジオパークを活用した地域の活動展望の不透明さや地域間の連携の不足、関係者間の議論が足りていない点を指摘された。3府県をまたぐ広域のジオパークである山陰海岸ジオパークは、世界ジオパーク認定当初から審査員からは「ジオパークの一番重要なことはひとつに一体化すること」と指摘されていた。

広域であること、県をまたぐことをなど様々な要因から、当初は行っていた関係者が一堂に会する機会の減少など、当初から求められていた活動の質が変貌していったことは事実である。今回のイエローカードの指摘をきっかけに、10年間で薄れた関係者間の「対話」「議論」を活発化させる必要がある。

そこで、山陰海岸ジオパーク推進協議会は関係者とのジオパークに対する認識を同一するため、3回にわたるワークショップ形式の議論の場を設定した。同時に、山陰海岸ジオパークの黎明期からキーパーソンとして活動に携わってきた地域住民と、協議会会長および副会長・事務局が指摘を受けた課題とその対応方針を話し合うための議論の場を設定した。このほか従来から行っていた月1度の府県市町連携会議の質の向上、部会の活発化など、あらゆるレベルでの対話と議論を繰り返すことにより、「山陰海岸ジオパーク」の認識を同一にしていく。本発表では、3回にわたるワークショップについて言及し、その成果について述べる。