日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-DS 防災地球科学

[H-DS12] 人間環境と災害リスク

2018年5月23日(水) 13:45 〜 15:15 201B (幕張メッセ国際会議場 2F)

コンビーナ:青木 賢人(金沢大学地域創造学類)、松多 信尚(岡山大学大学院教育学研究科)、須貝 俊彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻、共同)、小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)、座長:青木 賢人(金沢大学地域創造学類)

14:15 〜 14:30

[HDS12-03] 津波予測情報を活用した災害対応の構築に関する研究

*久保 智弘1大井 昌弘1鈴木 亘1高橋 成実1吉岡 薫2浅尾 一已2 (1.防災科学技術研究所、2.千葉県)

キーワード:津波災害、災害対応、防災担当者、津波予測情報

津波災害は低頻度災害であるため、自治体の防災担当者は十分な津波災害に対する知識、災害対応経験を有していないことが多い。また、事前に行っている津波避難訓練では、津波情報の広報と高台への避難、対策本部訓練でも市町村長への報告が訓練の中心となっているのが現状である。一方、和歌山県は気象業務法における津波予報業務許可を取得し、JAMSTECとの共同研究によって開発した津波即時予測システムを活用して、より実効性のある津波避難対策を進めることとしている。防災科研では、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)レジリエントな防災・減災機能の強化 津波被害軽減のための基盤的研究において、S-netの観測データを基に津波即時予測情報の研究を進めるとともに、配信する情報の利活用について千葉県内の沿岸市町の防災担当者の参加を得て、ワークショップや図上訓練を実施している。本研究開発は、より実践的に津波即時予測情報の利活用を目指し、市町の地域防災計画に基づいた津波対応タイムラインを作成し、図上訓練において本当にタイムラインの対応に津波即時予測情報が活用できるのか、活用するための問題点は何かなどについて検証を行い、津波即時予測情報を活用した災害対応の構築を行った。