日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS07] アストロバイオロジー

2019年5月30日(木) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:薮田 ひかる(広島大学大学院理学研究科地球惑星システム学専攻)、杉田 精司(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、深川 美里(国立天文台)、藤島 皓介(東京工業大学地球生命研究所)

[MIS07-P05] L-アラニンを起点とするホモキラルペプチドの生成過程モデル

*胸組 虎胤1山家 泰輔1 (1.鳴門教育大学大学院学校教育研究科自然系コース(理科))

キーワード:L-アラニン、ペプチド、ホモキラリティー

L-AlaにOHラジカルが作用するとβ位に生成したラジカル(・CH2-)にアルキル化(・Rが結合)が進行し,他のアミノ酸が形成されるのに加え,L型の立体構造は保持されると考えられる。OHラジカルによるアラニン(Ala)上のαとβ炭素上反応速度定数は,k=1.7x107(M-1s-1)とk=6.21x107(M-1s-1)であり,L-Alaではβ炭素の方がα炭素より約3.7倍反応性が高かった。これはβ炭素のアルキル化がラセミ化より速く,アルキル化による他のアミノ酸生成の過程でもL-Alaの立体配置が保持されることを示す。同様なアルキル化反応がオリゴペプチドに対して起こる場合,エピ化よりも置換基の変換が速く進行することを支持している。このような現象がホモキラルペプチドの生成にどのようにつながるかを考察した。