[SCG48-P21] 中部琉球海溝における超低周波地震群発地震活動に続いて起こる群発地震活動
キーワード:超低周波地震、琉球海溝、群発地震
中部琉球海溝の奄美大島から沖縄本島にかけての海溝軸付近では数年に一度群発地震が発生している。2018年9月に発生した群発地震活動の時には、その直前に付近で低周波地震活動が発生していた。そこで、この地域で発生する超低周波地震の活動と群発地震活動との間にどのような関係があるのか調べた。普通の地震活動は気象庁地震カタログ使用した。超低周波地震はNakamura and Sunagawa (2015)およびそれを2018年12月まで拡張したカタログを使用した。
比較した結果、この海域では海溝軸付近で群発地震活動が始まる約1カ月前に周辺で超低周波地震の群発地震活動が起こっていた。これまでに発生した海溝軸付近での主な群発地震活動は2005年8月(最大地震はM4.7)、2009年4月(最大地震はM5.1)、2016年5月(最大地震はM5.6)、2018年9月(最大地震はM6.2)に起こっている。
2005年8月のときには、群発地震活動の3カ月前に超低周波地震活動が沖縄本島付近から奄美大島付近にかけて断続的に発生していった。2009年4月のときには、奄美大島で超低周波地震が発生し始めた2週間後に群発地震活動が始まった。超低周波地震はその後沖縄本島付近にかけて断続的に発生していった。2016年5月のときには、超低周波地震が奄美大島付近で始まり沖縄本島付近へかけて断続的に発生していった。その約20日後に海溝軸付近で群発地震活動が始まった。2018年9月の時には、超低周波地震が沖永良部島付近で始まり沖縄本島付近へかけて断続的に発生していった。その約25日後に海溝軸よりやや陸側で群発地震活動が始まった。これら群発地震は正断層型であり、沈み込んだプレート内で発生したスラブ内地震である。プレート面で小さなスロースリップイベントが発生したとしてDCFSを計算したところ、海溝軸付近まで滑りが達しないと、スラブ内で正断層型地震の発生を加速させるような応力にはならないことがわかった。
スロースリップイベントが奄美大島付近から沖縄本島付近まで超低周波地震を伴いながら伝播し、その後、時間遅れをもった応力変化によって、または海溝軸付近まで滑りが伝播して、海溝付近でスラブ内の正断層型群発地震活動が誘発されたと考えられる。
比較した結果、この海域では海溝軸付近で群発地震活動が始まる約1カ月前に周辺で超低周波地震の群発地震活動が起こっていた。これまでに発生した海溝軸付近での主な群発地震活動は2005年8月(最大地震はM4.7)、2009年4月(最大地震はM5.1)、2016年5月(最大地震はM5.6)、2018年9月(最大地震はM6.2)に起こっている。
2005年8月のときには、群発地震活動の3カ月前に超低周波地震活動が沖縄本島付近から奄美大島付近にかけて断続的に発生していった。2009年4月のときには、奄美大島で超低周波地震が発生し始めた2週間後に群発地震活動が始まった。超低周波地震はその後沖縄本島付近にかけて断続的に発生していった。2016年5月のときには、超低周波地震が奄美大島付近で始まり沖縄本島付近へかけて断続的に発生していった。その約20日後に海溝軸付近で群発地震活動が始まった。2018年9月の時には、超低周波地震が沖永良部島付近で始まり沖縄本島付近へかけて断続的に発生していった。その約25日後に海溝軸よりやや陸側で群発地震活動が始まった。これら群発地震は正断層型であり、沈み込んだプレート内で発生したスラブ内地震である。プレート面で小さなスロースリップイベントが発生したとしてDCFSを計算したところ、海溝軸付近まで滑りが達しないと、スラブ内で正断層型地震の発生を加速させるような応力にはならないことがわかった。
スロースリップイベントが奄美大島付近から沖縄本島付近まで超低周波地震を伴いながら伝播し、その後、時間遅れをもった応力変化によって、または海溝軸付近まで滑りが伝播して、海溝付近でスラブ内の正断層型群発地震活動が誘発されたと考えられる。