日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS12] 津波堆積物

2019年5月30日(木) 10:45 〜 12:15 コンベンションホールB (2F)

コンビーナ:千葉 崇(秋田県立大学生物資源科学部)、篠崎 鉄哉(筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)、石村 大輔(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理学教室)、座長:篠崎 鉄哉(筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)

11:45 〜 12:00

[MIS12-11] 潮間帯泥底における高潮堆積物の堆積学的・古生物学的研究ー三浦半島江奈湾でのケーススタディー

*北村 晃寿1山本 有夏1豊福 高志2 (1.静岡大学理学部地球科学教室、2.海洋研究開発機構)

キーワード:高潮堆積物, 底生有孔虫, 現世,干潟堆積物、現世干潟堆積物、底生有孔虫

高潮および津波堆積物の認定は,中・低緯度の活動縁辺域の沿岸低地の災害アセスメントに必要な情報をもたらす.住宅地周辺の沿岸低地の地層における高潮・津波堆積物の調査は,人為改変の拡大のためにますます困難になっている.従って,近年の研究は内湾を含む浅海の堆積物にも及ぶが,内湾堆積物における近年の嵐イベントと高潮堆積物の直接的関係の研究はほとんどない.本研究は,2017年10月23日の大型台風Lan(最低気圧915 hPa)の前後の調査(堆積相・有孔虫群集解析)の比較に基づいて,首都圏南部の江奈湾の干潟堆積物から高潮堆積物を識別した.その分布は潮上帯と潮間帯に限られ,砂質高潮堆積物の海側末端は,高い津波によって典型的に堆積した砂質津波堆積物よりもはるかに狭いことを意味する.