日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

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[U-07] 連合の環境・災害への対応─予期せぬ地質災害の衝撃に備える─

2019年5月29日(水) 10:45 〜 12:15 コンベンションホールA (2F)

コンビーナ:奥村 晃史(広島大学大学院文学研究科)、松本 淳(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理環境科学専攻)、川畑 大作(国立研究開発法人産業技術総合研究所地質情報研究部門)、松島 政貴(東京工業大学理学院地球惑星科学系)、座長:川畑 大作奥村 晃史(広島大学)

10:55 〜 11:10

[U07-02] 2018年1月23日草津白根山(本白根山)噴火への対応 -気象庁の取組を中心に-

*宮村 淳一1 (1.気象庁)

キーワード:日本火山学会、2018年本白根山噴火、気象庁、火山防災対応支援

我が国は111の活火山を有する世界有数の火山国で、これまで多くの火山災害が繰り返されてきた。しかし、20世紀初頭を最後に大規模噴火が発生しておらず、近年の日本の火山活動は静穏に経過している。
その一方で、2014年御嶽山噴火では火口付近に居合わせた登山客が犠牲となり、戦後最大の火山災害となった。小規模噴火であっても火口近くで遭遇すると大きな災害につながることが噴火災害の特徴の一つである。最近の2018 年1月23日草津白根山噴火は、有史以来噴火の記録がなかった本白根山において突然発生し、噴火地点に近いスキー場で人的被害を生じた。
日本火山学会は1932年に火山に関する世界初の学会として設立された。2002年には、火山学に関連する学術調査・研究、普及・啓発及び研究奨励・表彰等の事業を通じて、火山学及びこれに関連のある諸科学の進歩及び普及をはかることを目的に特定非営利活動法人として再設立され、現在に至っている。会員の所属機関は大学・研究機関はもとより、防災対策に当たる自治体・行政機関、防災教育に当たる中・高等学校、民間企業など多岐にわたる。火山学研究を噴火災害の軽減につなげるため、一般市民を対象とした公開講座やシンポジウムを開催するなど、普及啓発にも力を入れている。
本講演では、2018年本白根山噴火に係る各機関の取組について、気象庁の対応を中心に紹介する。