JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] 小・中・高等学校,大学の地球惑星科学教育

コンビーナ:畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)、丹羽 淑博(東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター)

[G03-10] 太陽観測データを使用した高校地学における高大連携授業

*玉澤 春史1鴨部 麻衣2有本 淳一3 (1.京都市立芸術大学、2.京都大学理学研究科花山天文台、3.京都市立京都工学院高校)

キーワード:高校地学、黒点、アクティブラーニング

京都市立京都工学院高校のフロンティア理数科では2018年より京都大学理学研究科の花山天文台と連携し、花山天文台で観測された太陽黒点の記録を用いて黒点の発生緯度と発生時期の分布であるバタフライダイアグラムを作成する連携授業を「地学基礎」の一部として行っている(玉澤他、JpGU2018、G05-12)。もともとは天文台に来訪する見学者への対応などから始まったが(鴨部他、JpGU2015、G03-12)、一般向け講座への適用なども含め教育コンテンツへの深化を図っている。3回目を迎えた2020年2月は、それまでの4名程度のグループによる分担作業を原則2名による作業としてさらに分業し、作業時間を短縮することで考察をまとめる作業を時間内に確保し実施した。考察の時間を作業直後にとることをし、さらに連携授業を担当した研究者による解説を交えることで、地学基礎の内容である太陽と地球の関係、フレアなどの内容と絡めて考える機会を得ることができた。 次期学習指導要領に盛り込まれる”主体的,対話的で深い学び”(いわゆるアクティブラーニング)の教材として活用することを狙い教材化を試みているが、この目的を達成するためには十分な考察の時間を確保することと、それにむけて作業する時間をどのように配分するか、また教材として使用しているデータがどのようなものであるかを実感するため、研究者・観測者が授業へ参加することなどが重要である。