[HCG30-P05] 異常年輪の検出に向けた超高解像度画像簡易撮影技術の開発
キーワード:年輪年代法、偽年輪、セルクロノロジー
年輪年代法は、木材資料の暦年代を誤差なく決定できる理化学的年代測定法であり、考古遺跡や古建築の年代を高精度に把握するうえで有用である。年輪年代測定の前提には、正確な年輪判別がある。しかし、年輪のなかには不連続年輪や偽年輪などの異常な年輪が含まれることがある。それらを判別・特定できない場合、年代測定の失敗に至るか、誤った年代を報告してしまう危険がある。
異常な年輪は、細胞サイズや細胞壁厚の精密な観察によって検出可能である。しかし、細胞レベルの観察にはプレパラートの作成や光学顕微鏡またはデジタル実体顕微鏡での観察が必要であり、手間とコストがかかる。そこで本研究では細胞観察が可能な超高解像度画像を、市販のデジタルカメラで簡易に撮影する方法を開発した。
本技術は樹木年輪のセルクロノロジーの構築およびそれに基づく気候復元の研究にも応用することができる。セルクロノロジーは、夏場の気温や降水量について、高時間分解での復元に応用できることがわかっているが、日本ではほとんど研究が進められていない。月単位さらには週単位での気候情報が把握できれば、歴史事象との対比もしやすくなり、因果関係を考えることにも繋がりうる。
異常な年輪は、細胞サイズや細胞壁厚の精密な観察によって検出可能である。しかし、細胞レベルの観察にはプレパラートの作成や光学顕微鏡またはデジタル実体顕微鏡での観察が必要であり、手間とコストがかかる。そこで本研究では細胞観察が可能な超高解像度画像を、市販のデジタルカメラで簡易に撮影する方法を開発した。
本技術は樹木年輪のセルクロノロジーの構築およびそれに基づく気候復元の研究にも応用することができる。セルクロノロジーは、夏場の気温や降水量について、高時間分解での復元に応用できることがわかっているが、日本ではほとんど研究が進められていない。月単位さらには週単位での気候情報が把握できれば、歴史事象との対比もしやすくなり、因果関係を考えることにも繋がりうる。