JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI36] Open Science in Progress: Data Sharing, e-Infrastructure, and Transparency in International Contexts

コンビーナ:近藤 康久(総合地球環境学研究所)、Baptiste Cecconi(LESIA, Observatoire de Paris, CNRS, PSL Research University)、村山 泰啓(国立研究開発法人情報通信研究機構 戦略的プログラムオフィス)、Shelley Stall(American Geophysical Union)

[MGI36-P06] NIES/CGERにおける研究データ管理に向けた取り組み

*福田 陽子1和田 千里1塚田 康弘1曾 継業1白井 知子1 (1.国立環境研究所)

キーワード:研究データ管理、オープンサイエンス、オープンデータ

国立環境研究所(NIES)・地球環境研究センター(CGER)では、地球温暖化をはじめとする地球環境研究に関するデータの公開・検索基盤として、2014年5月から地球環境データベース(GED:Global Environmental Database)の管理・運用を行っている。2016年からデータにDOIを付与し始め、データ提供者によるデータ更新も定期的に行われている。近頃は、学術出版社が論文のエビデンスとなるデータの公開を求める傾向にあり、NIES/CGERでも根拠データの公開やDOI付与、データジャーナルへの投稿に関する問い合わせが増えてきている。また、研究助成に応募した研究者は、研究データの保存、管理、共有の方針と、共有する場合の保存場所を記述した研究データ管理計画を求められることがある。しかし、このような管理・保存体制を研究者自身が整備するのは負担が大きい上に非効率であり、永続性を担保することも難しい。
そこでNIES/CGERでは、研究者や研究支援者が日常的な研究データ管理やデータ公開のための作業を効率的に行えるように、研究データの管理基盤として、研究データ管理システム(RDMS:Research Data Management System)の開発を行っている。RDMSでは主に、研究データの利活用や検索に必要なメタデータの作成、バージョン管理、DOI付与、ライセンス作成などを行うことができる。RDMSで登録された研究データおよびメタデータは、RDMSとGED共通のデータベースを介して、GEDから速やかに公開され、データ検索が行える。また、非公開データもRDMSで管理できるように、ファイル単位で公開・非公開が設定できる。さらに、複数のメンバーでデータセットを管理したり、更新履歴を共有できるように、データセットにアクセスユーザーを設定することができる。RDMSにログインすると、アクセスユーザーとして管理できるデータセットの一覧が表示され、データセット毎の作業の進捗状況を示すステータスも表示される。さらに、クイックプロットでデータを可視化することができ、グラフの種類や表示パラメータ、各軸の表示範囲やタイトルなどの設定も行うことができる。本発表では、GEDとともに現在開発中であるRDMSの機能について紹介する。