JpGU-AGU Joint Meeting 2020

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[J] ポスター発表

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[O-05] 日本のジオパークから日本列島の成り立ちを知る

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、市橋 弥生(佐渡ジオパーク推進協議会)、今井 ひろこ(コムサポートオフィス/和歌山大学国際観光学研究センター)、小原 北士(Mine秋吉台ジオパーク推進協議会)

[O05-P24] 日本国内のUGGpで実施されている火山実験の共有

*横山 光1,2森本 拓3加藤 健司4崔 東元5今別府 直子5 (1.北翔大学、2.洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパーク、3.島原半島ユネスコ世界ジオパーク、4.伊豆半島ジオガイド協会、5.漢灘江ジオパーク)

キーワード:火山実験、ネットワーク、地質多様性

日本国内には活火山をジオサイトとするジオパークがいくつもある。それぞれのジオパークでは火山現象や火山災害について、子供や市民に普及するために火山実験を行っている。日本国内の火山は火山毎の多様な特徴を有するため、様々な実験が開発、実践されてきた。
一方、活火山のない地域にも、火山噴出物によるジオサイトは多数ある。しかし、活火山のない地域では、住民の火山に対する関心は低く、火山に関する理解も低い。
日本国内と同様に、韓国北部にある漢灘江ジオパークには、130Ka〜500Kaに噴出した溶岩によるジオサイトが多数ある。しかし、活火山のないこの地域の住民は、火山の噴火についてあまりよく理解していない。また、中心となるジオサイトの多くが、火山によってもたらされたものであるにも関わらず、ガイドグループも火山についてあまり理解できていなかった。ガイドグループは、見たことのない火山現象について具体的なイメージをふくらませるために、火山実験のコンテンツを増やしたいと考えていた。
そこで、活火山のある代表的なUGGpの洞爺湖有珠山UGGp、島原半島UGGp、伊豆半島UGGpで日常的に実施されている火山実験を持ち寄り、漢灘江ジオパークにてガイドグループ対象の火山実験教室を実施し、火山について理解を深める実験を共有することにした。
火山実験教室は、2019年12月14日に抱川市にある漢灘江ジオパークセンターで実施した。火山実験を通じて学ぶ火山活動と題して、火山が噴火する仕組み、噴煙が上がったり火砕流が発生する実験、山体崩壊の実験、溶岩流や溶岩流の形態に関する実験を行った。
このようなジオパーク同士の実験素材の共有により、火山をはじめとした様々な地質の多様性について、多くの市民の理解を深めるような活動を推進していきたい。
なお、本研究の一部はJSPS科研費 JP17K01041の助成を受けて実施した。