日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS01] 大規模な水蒸気場と組織化した雲システム

2021年6月4日(金) 13:45 〜 15:10 Ch.07 (Zoom会場07)

コンビーナ:横井 覚(海洋研究開発機構)、三浦 裕亮(国立大学法人 東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻)、濱田 篤(富山大学)、佐藤 正樹(東京大学大気海洋研究所)、座長:横井 覚(海洋研究開発機構)、濱田 篤(富山大学)

14:55 〜 15:10

[AAS01-06] カノニカルアンサンブルの枠組みに基づく放射対流平衡における積雲対流の統計的解析

*神野 拓哉1、三浦 裕亮1 (1.東京大学大学院理学系研究科)

キーワード:放射対流平衡、積雲対流、カノニカルアンサンブル

統計的平衡状態にある積雲対流の集団的特徴は, 環境場の大規模な強制に応じて変化する. 本研究では,理想的な条件で雲同士の相互作用が弱い深い積雲対流の集団を,対流運動エネルギーを基準としたギブスのカノニカルアンサンブルとして捉える.これを出発点として, 大気の巨視的な状態と個々の積雲対流の確率分布を関連付ける平衡統計力学に基づく理論的枠組みを検証する. これらの考察から, 統計力学における逆温度に相当する巨視的状態を表すパラメータの形式を,対流圏の大規模な熱力学量から推測することができる.放射対流平衡にある雲解像シミュレーションで生じた積雲対流アンサンブルを解析した結果,対流運動エネルギーから計算された対流コアの頻度分布は負の指数関数に従うことが確かめられた (図1).また,シミュレーションでの領域平均した熱力学量と積雲の確率分布が示すスケーリング指数との関連についても議論する.