日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG42] 陸域〜沿岸域における水・土砂動態

2021年6月3日(木) 15:30 〜 17:00 Ch.11 (Zoom会場11)

コンビーナ:木田 新一郎(九州大学・応用力学研究所)、浅野 友子(東京大学)、有働 恵子(東北大学災害科学国際研究所)、山崎 大(東京大学生産技術研究所)、座長:木田 新一郎(九州大学・応用力学研究所)、浅野 友子(東京大学)、山崎 大(東京大学生産技術研究所)、有働 恵子(東北大学災害科学国際研究所)

16:30 〜 16:45

[ACG42-11] 植生模型による被覆度と配置による土砂移動量の抑制効果に関する実験的検討

*山本 阿子1、小嶋 暁2、汐月 瑠星2、川原田 啓太3、外山 真3、多田 毅2、鴫原 良典2、福谷 陽3 (1.国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所、2.防衛大学校、3.関東学院大学)

キーワード:植生被覆、水理実験、津波

2011年の東北津波によって沿岸域は甚大な被害を受けた.一部の地域では海岸林によって水位・流速の低減だけでなく土砂捕捉などの防災・減災効果が報告された.現在沿岸域では盛土上に復旧林の造成が進められている.盛土は,樹木の深い根系を維持するため柔らかく造成されており,津波による土砂の流出が危惧されている.土砂の流出は樹木の流木化を誘発しするため,地表面の土砂流出抑制対策が必要とされている.地表面の対策として植生による被覆が挙げられるが,植生による土砂移動量への影響を評価する手法はない.そこで昨年度より,林床模型を用いた水理実験を実施し,植生の被覆度の増加により土砂移動量が減少することが確認できた.しかしながら,植生の配置によっては,逆に土砂移動量が増加することが明らかになった.


本研究では,植生による捕捉効果や配置による土砂移動量への影響を明らかにするための水理実験を行った.実験には二次元造波水槽を使用し,上流側から貯水タンク,全長30mの水路,排水タンクで構成されている.波は,上流側のゲートを急開し,津波を模した段波を発生させた.水路内の砂床区間には,被覆度や配置を変えた林床模型を設置した.また,海岸の植生の配置に近づけるため複雑な配置の模型による実験も実施した.その結果,配置が同じであれば被覆度の増加により土砂移動量が減少する傾向があることは確認できた.しかし,被覆度の増加だけでなく,流れに対する植生の向きや配置の密度に土砂の移動量が影響を受けることが明らかになった.また,画像解析から植生上の波の波形が大きく異なることが確認できた.