日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG43] 地球環境科学と人工知能/機械学習

2021年6月3日(木) 13:45 〜 15:15 Ch.07 (Zoom会場07)

コンビーナ:冨田 智彦(熊本大学大学院 先端科学研究部)、細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、福井 健一(大阪大学)、小野 智司(鹿児島大学)、座長:冨田 智彦(熊本大学大学院 先端科学研究部)、細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)

13:50 〜 14:10

[ACG43-02] 物理法則などの様々な制約を満たす深層学習とその応用

★招待講演

*松原 崇1 (1.大阪大学)

キーワード:人工知能、物理シミュレーション、幾何学的構造、事前知識

機械学習及び人工知能技術が近年非常に大きな注目を浴びているが,その大きな理由として深層学習の柔軟性が挙げられる.深層学習に多くのデータを与えれば,そこから有益なパターンを学習し,高度な意思決定モデルを自動的に構築することが出来る.しかし,柔軟性だけでは十分ではない.例えば,深層学習は物理現象を学習し,シミュレーションを高速化したりすることが期待されている.しかしそのためには,表層的なダイナミクスではなく,その背景にある物理法則に紐付いた幾何学的構造を模倣しなければならない.実のところ,多くの深層学習は事前知識に基づいて何らかの対称性や制約と結びつくことで,高い性能を発揮している.畳み込みニューラルネットワークは平行移動不変性を持つよう設計されているし,確率的モデル化や強化学習にも同じことが言える.本発表はこのような事前知識に基づく深層学習を紹介する.