日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS11] Ocean Mixing Frontiers

2021年6月5日(土) 17:15 〜 18:30 Ch.05

コンビーナ:日比谷 紀之(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)

17:15 〜 18:30

[AOS11-P02] Tracer distribution produced by an optimized physical field with an improved vertical mixing

*土居 知将1、纐纈 慎也1、長船 哲史1、増田 周平1、杉浦 望実1 (1.国立研究開発法人 海洋研究開発機構)

全球海洋における物質の分布を明らかにすることは気候研究にとって重要です。鉛直混合の空間的な変化を考慮して再現された循環場が物質循環にどう影響するのかを調べるために、本研究では、Near-Field および Far-Fieldの鉛直混合スキームを使用した海洋大循環モデルを用いて、クロロフルオロカーボン(CFC)の移流/拡散数値実験を行いました。Near-Field および Far-Fieldの鉛直混合スキームを使うように改良されたモデルは四次元変分データ同化システムによって最適化され、水温と塩分についてはある程度観測と一致する場を得ました。CFCは人為起源物質の一つであり、海洋内部での減少がないとされ、拡散は海面から海洋内部に吸収された後のCFCの過渡的な挙動に強く影響することが知られています。モデルの境界条件として大気中のCFC濃度の時系列を与え、海面で吸収されたCFCが再解析循環場による移流と拡散によって輸送された計算結果を示します。また、鉛直混合スキームが異なる結果と比較することにより、鉛直の場の空間的な変化の影響について議論します。