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[AOS18-P06] Reduced Gravityモデルにより推定した今後の黒潮流量
キーワード:黒潮大蛇行
2017年8月、12年ぶりに発生した黒潮大蛇行は3年5か月が経過した今も継続中で、1970年以降に発生した大蛇行のうち、史上2番目の継続期間となった。黒潮大蛇行が一たび発生すると、周辺海域の漁場環境が変化し水産業に多大な影響が及ぶため、その終息時期の推定が求められる.。黒潮大蛇行の継続期間は黒潮流量と逆相関の線形関係がある、すなわち、黒潮流量が少ないほど継続期間が長い(Usui et al. 2013)、ことが知られている。そこで、風応力で駆動する1.5層Reduced Gravityモデルにより137E東向き黒潮流量を算出したのち、回帰モデルを作成し、2017黒潮大蛇行の2020年までの黒潮流量に当てはめた。その結果、約47か月継続、すなわち、2021年7月(±7か月)まで継続すると推定された。ただし、今後も黒潮流量が少ない状態が継続するため、より大蛇行が長期化する可能性がある。