日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 B (地球生命科学) » B-CG 地球生命科学複合領域・一般

[B-CG04] 地球史解読:冥王代から現代まで

2021年6月4日(金) 09:00 〜 10:30 Ch.26 (Zoom会場26)

コンビーナ:小宮 剛(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻)、加藤 泰浩(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻)、鈴木 勝彦(国立研究開発法人海洋研究開発機構・海底資源センター)、中村 謙太郎(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻)、座長:吉田 聡(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)、小宮 剛(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻)

09:30 〜 09:45

[BCG04-03] 早池峰帯川目鉄マンガン鉱床の地球化学 ―デボン紀後期海洋環境への示唆-

*桑原 佑典1、藤永 公一郎2,3、野崎 達生4,3,5,2、大田 隼一郎3,2、安川 和孝3,1,2、中村 謙太郎1、加藤 泰浩3,1,2,4 (1.東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻、2.千葉工業大学次世代海洋資源研究センター、3.東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター、4.国立研究開発法人海洋研究開発機構 海底資源研究開発センター、5.神戸大学大学院理学研究科惑星学専攻)


キーワード:アンバー、付加体、オスミウム同位体比

鉄マンガン酸化物に富む熱水性海底堆積物は,海洋化学の記録媒体として広く用いられている.そして,付加体中に産する熱水性鉄マンガン堆積物(アンバー)は,過去の海底に堆積した熱水性堆積物がプレートの沈み込み過程で大陸地殻に付加し,陸上に露出したものである.したがって,アンバーは過去の海洋環境を理解するための重要な鍵といえる.

東北日本早池峰帯に位置する岩手県盛岡市川目採石場には,デボン紀後期のアンバーが露出している.本研究では,この川目アンバーの化学組成データとオスミウム同位体比(187Os/188Os)の検討を行った.川目アンバーの地球化学的特徴とデボン紀後期の海水Os同位体比,およびそれらの古海洋学的意義について議論する.