日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG23] 原子力と地球惑星科学

2021年6月5日(土) 09:00 〜 10:30 Ch.17 (Zoom会場17)

コンビーナ:笹尾 英嗣(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター)、竹内 真司(日本大学文理学部地球科学科)、長谷川 琢磨(一般財団法人 電力中央研究所)、座長:長谷川 琢磨(一般財団法人 電力中央研究所)

09:15 〜 09:30

[HCG23-02] 我が国の公開データによる沿岸域の地質環境モデルとAIによるデータベースの構築

*丸井 敦尚1、今井 紀和2、鈴木 輝彦2、本田  明成2 (1.国立研究開発法人 産業技術総合研究所、2.ジーエムラボ株式会社)

キーワード:沿岸域、地質環境、地下水、モデリング、SDM

産業技術総合研究所をはじめとする多くの公的機関は全国大の地質・地下水データを作成し、公開している。しかしながら、その表記方法が違っていたり、陸域と海域の整合性がないなどの問題点があり、簡単には沿岸域のデータを連続して把握することが難しい。そこで、全国大のデータに加えて、各地の文献資料をデータベース化して、確からしい地質環境モデルをステップ化して作ることを計画した。本研究発表では、先ず産総研や国土地理院などの機関が作成した全国大のデータによる沿岸域の3次元地質モデルの作成を実施し、続いてその欠落部分や不整合部分、不確実性の高い部分などを、文献資料等によって、より確からしさを増す方法を示す。その上で、地下水の流動や長期安定的滞留領域などを評価して見える化し、沿岸域の地質環境モデルを作成する手法を述べる。本研究の成果は、人口集中域である沿岸域の地下水利活用に大きく貢献するほか、未利用地下水資源の開発や、領域把握のための不足データの洗い出しなど、地球科学情報の高度化に大きく役立つと考えている。