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[HGM03-P05] 津波災害の記録とその防災への活用
キーワード:東北地方太平洋沖地震、津波、防災
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震に起因して発生した津波は東北地方沿岸に広く被害をもたらした。また、海岸侵食が起きるなど地形変化も生じ、地形災害としての側面も併せ持つ。この津波災害について特に福島県沿岸部では原子力発電所事故による立ち入りが制限されたために津波直後の調査が十分にできず、波高や浸水深について現地では混乱が生じている。すなわち、気象庁(2012)では相馬で9.3m以上とされる一方で福島第一原発では13~15mであったとされている。観測地点により値に大きなばらつきがあり、このことが住民にとって防災や今後の避難行動を考えるうえで障害となっている。今現在、福島県太平洋沿岸は震災復興の途上にあり、津波痕跡を残す建築物が次々に解体されている。被災地での今後の教育も含めた防災活動を効果的に展開するために詳細な津波高さの調査が早急に望まれる。