17:15 〜 18:30
[HSC05-P10] CO2ハイドレートのセルフシーリングを用いたCO2地中貯留における海底下地層の温度の評価
-海水温の分布から評価される海底面温度-
キーワード:CO2地中貯留、CO2ハイドレート、海底面温度
地球温暖化対策のオプションである二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS - Carbon Capture and Storage)は,従来の信頼性の高いサプライチェーンに付加することで,電力の安定供給と脱炭素を両立させる中長期技術として期待される。1990年代には、海洋貯留などの複数の貯留オプションがあったが、現時点の日本においては、帯水層貯留のみである。一方、CO2回収は、複数のオプションがあるので、CO2貯留を確実に実施するには、複数の貯留オプションがあることが望ましい。そこで、当社ではCO2ハイドレートの特性に着目したCO2貯留オプションの検討を進めている。
CO2ハイドレートは、水とCO2から生成する固体で、安定して存在する温度・圧力を示す相図が既に示されている。この相図における代表的な温度・圧力(四重点)は10℃以下・4.5MPa以上で、この四重点は、水、液体CO2、CO2ガス、CO2ハイドレートの4つの相が同時に存在する温度・圧力を示す。この相図に基づくと、日本周辺の沖合の海底下には、CO2ハイドレートが安定して存在することが可能な温度・圧力の地層が存在する。この貯留を想定する地層は、陸域河川から運搬された土砂が堆積する海盆である。
CO2ハイドレート貯留は、海底下地層の温度・圧力が支配することから、海底面から数100mの貯留想定層の温度を、海底面の温度と地温勾配を想定して評価している。特に海底面の温度は、海水の鉛直温度分布から評価できると思われる。そこで、日本周辺海域の水深2,000m以浅の海水温度の公開データ(Argo計画)の約175万点のデータを用いて、海水温の鉛直温度分布を整理した。この海水温は、同水深でも高緯度ほど低下する傾向が見られたので、データを太平洋、日本海などの6海域に分け、各海域の海水温の鉛直温度分布を整理したので結果と考察を示す。
CO2ハイドレートは、水とCO2から生成する固体で、安定して存在する温度・圧力を示す相図が既に示されている。この相図における代表的な温度・圧力(四重点)は10℃以下・4.5MPa以上で、この四重点は、水、液体CO2、CO2ガス、CO2ハイドレートの4つの相が同時に存在する温度・圧力を示す。この相図に基づくと、日本周辺の沖合の海底下には、CO2ハイドレートが安定して存在することが可能な温度・圧力の地層が存在する。この貯留を想定する地層は、陸域河川から運搬された土砂が堆積する海盆である。
CO2ハイドレート貯留は、海底下地層の温度・圧力が支配することから、海底面から数100mの貯留想定層の温度を、海底面の温度と地温勾配を想定して評価している。特に海底面の温度は、海水の鉛直温度分布から評価できると思われる。そこで、日本周辺海域の水深2,000m以浅の海水温度の公開データ(Argo計画)の約175万点のデータを用いて、海水温の鉛直温度分布を整理した。この海水温は、同水深でも高緯度ほど低下する傾向が見られたので、データを太平洋、日本海などの6海域に分け、各海域の海水温の鉛直温度分布を整理したので結果と考察を示す。