日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT15] Non-destructive techniques applied to stone cultural heritage

2021年6月5日(土) 17:15 〜 18:30 Ch.11

コンビーナ:Celine Thomachot-Schneider(University of Reims-Champagne-Ardenne)、小口 千明(埼玉大学大学院理工学研究科)、Patricia vazquez(University of Reims Champagne Ardenne)

17:15 〜 18:30

[HTT15-P01] 種々の軟岩における超音波速度測定ー室内実験と野外での計測ー

*小口 千明1、高橋 慧心2、野城 颯汰2、池田 佑希奈1 (1.埼玉大学大学院理工学研究科、2.埼玉大学工学部建設工学科)

キーワード:超音波速度、凝灰岩、田谷の洞窟、間隙率

超音波速度試験は、岩石の物理的および機械的特性を調査できる非破壊で扱いやすい装置の1つである。しかし、多くの研究報告があるにもかかわらず、実験室や現場での適用についてはまだ不確定要素が多い。そこで、本研究では、軟岩を用いて気孔率、硬度、超音波速度の相関関係を調べた。まず、各種凝灰岩(大矢凝灰岩、芦野凝灰岩、十和田凝灰岩、辰野凝灰岩)について、風乾状態と湿潤状態の岩石試料の超音波速度を実験室で測定した。その結果、十和田凝灰岩を除くすべての場合において、湿潤状態の速度は風乾状態の速度よりも速くなった。瑜伽羅洞窟(横浜市栄区)でも現地測定を行った。瑜伽羅洞窟は更新世初期から中期の堆積物で構成されており、きわめて低い強度である。洞窟壁面を対象として20cm間隔で表面法により測定を行ったところ、感度は低かったものの、測定値は収束し、再現性のある値が得られた。