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[MGI31-07] 地球および宇宙科学における研究データマネージメントのためのルーブリック
キーワード:研究データマネージメント、ルーブリック、地球・宇宙科学
日本の大学では学生や若手研究者が研究データマネージメント(Research Data Management, RDM)の方法を習得するための体系的な教育はほとんど行われておらず、試行錯誤、あるいは所属研究室や指導教員のやり方を見て、自分で学んでいるのが大多数であると思われる。 RDMの方法を習得する上で、これらのやり方はあまり効果的とは考えられず、適切に取得・管理された研究データが研究の質と効率を向上させるという観点からは、このような現状を改善する必要がある。また、多くの学術誌は既に査読プロセスの一部として論文で使用したデータへのオープンアクセスを要求しており、読者にとっても論文の根拠となるデータを確認したい場合がある。しかし、適切なRDMの方法・技術がないと、公開のためのデータリポジトリにアップロードするための必要条件を満たすデータセットを準備することが困難となる。 そこで、私たちはRDM教育を促進するために、地球・宇宙科学の分野から始めて、各分野に適した一連のルーブリック群を開発しつつある。これらのルーブリックにより、学生や研究者は段階的なアプローチを通じてRDMの知識と技術を向上させることができると期待される。当発表で紹介する地球・宇宙科学分野の学生・研究者を念頭に置いたルーブリックの初期バージョンでは、RDMを、「データマネージメント計画」、「データの取得・処理と整理」、「データ解析」、「データの共有と公開」の4つの過程に分けている。各過程には、6つまたは7つの項目があり、それぞれで、1つ以上の観点から、できる限り客観的に判定可能な4つのレベルが用意されている。これらのルーブリックは、単独で使用してもよいし、あるいはeポートフォリオ内に格納し、学生や研究者がRDMの知識と技能を個別に、あるいは同僚と協力してその取り組みを文書化し、研究の折々にルーブリックの判定基準を使用して自己評価し、進捗状況を他の人と共有することもできる。